ICレコーダーで録音したデータを
効率よく「テープ起こし」する
「テープ起こし」とは聞き慣れない言葉かもしれないが、取材や講演などの現場で録音したデータを文字に入力し直すことだ。一昔前は皆テレコ(テープレコーダー)を使っていたから“テープ”起こし。そのうち音質のよいMDになり、今ではICレコーダーとなった。もちろん、取材時はメモを取っているものの、細かい数値や言い回しをチェックするために、テキストに起こす必要があるのだ。
テレコ時代は、レコーダーを「ガチャガチャ」と操作しながらテープ起こしをしていたものだ。ICレコーダーは本体でも再生できるが、せっかくパソコンに音声ファイルとして取り込めるのだから活用しない手はない。さらに音声ファイルを読み込ませて、自動的にテキストファイルに変換してくれるソフトがあれば最高なのだが、まだ音声認識技術はそのレベルに達していない。耳で聞いて、キーボードで入力する必要がある。
ICレコーダーの音声ファイルは、WAVE形式やMP3形式が主流で、Windows Media Playerでそのまま再生できる。しかし、メディアプレーヤーで再生し、ある程度聞いたら止めて、テキストエディターにマウスを動かして入力するといった操作をしていたら、いつまで経っても作業が終わらない。そこで、愛用しているフリーソフトが「Okoshiyasu2」(作者:Mojo氏)だ。
テープ起こしソフトは、再生と一時停止、早送り/巻き戻しを簡単にできるかがキモだ。Okoshiyasu2はこれらの動作にホットキーを割り当てて、テキストエディターで入力しながら操作できる。筆者は再生と一時停止に「F2」キーを割り当てている。「F2」で一区切りの音声を再生し、もう一度「F2」で一時停止。続いて、テキストを入力するという流れだ。
聞きそびれたなら「F3」キーで6秒分だけ巻き戻し。逆に不要な会話が続くことがわかっているなら、「早送り」に割り当てた「F4」キーを連打する。一時停止後に再生する際には、自動で任意の秒数を巻き戻す機能も備えている。テープ起こしに特化したソフトならではの気配りだ。
話し手が早口の人なら再生スピードを落としたり、タイピングが猛烈に早い人なら、再生スピードを速くもできる。50~400%まで調整できるが、きちんと聞き取れるのは80~120%の間だろう。それでも長時間のテープ起こしをするなら、時間の節約になる。
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