夜間撮影で画質を比較!
裏面照射型CMOSセンサーを搭載する機種は、メーカーでどの程度違いがあるのか、実際に同じシチュエーションで撮り比べてみた。今回は夜間に手持ちのスナップ撮影をしている。なお、撮影感度はISO 1600とISO 3200の2パターンだ。
ある程度光量を期待できる街中では、手ブレしない程度の十分なシャッタースピードが得られた。画質さえ許せるのであれば高感度の使用も現実的である。背景に写っている建物の輪郭なども表現されており、以前のコンパクトデジタルカメラでは苦手としていた暗部の表現もされるようになっている。
ただ、カメラ前を横切る人物の顔はノイズリダクションのせいなのか被写体ブレのせいなのか、やや判別が難しい画質になっている。また、どの機種にも言えることだが、さすがに最高感度のISO 3200相当で撮影した画像はかなりノイズでざらついている。
露出の違いもあるので一概には言えないが、今回のサンプル撮影に関して言えば、カシオは最高感度の画像でノイズが少し多めに現れ、一方でソニーはノイズは少なめだがやや質感が薄い印象だった。ニコンとリコーはこのあたりバランスがいいように感じた。
とは言っても、ほんの3年前くらいの同クラス機種と比較したらかなり改善されていると思う。なによりも、被写体の輪郭がしっかり残っていること自体に驚く。拡大するとノイズリダクションによる弊害も確かに見えるが、裏面照射型CMOS以前の機種に比べたら暗部の表現も十分で、高感度と暗部表現に強いのはよくわかる。
これからどんどん裏面照射型CMOSセンサーは普及し続けていくだろうし、搭載機も増えていきそう。そうしていく中で、同時に各社のノイズリダクション技術も進歩していくはずで、期待は高まるばかりである。