新世代のシステムLSIの搭載で、10倍のダブル長時間録画を実現
DMR-BW880の最大の進化点は、長時間録画が10倍となり、しかもダブル録画でどちらも長時間録画ができるようになったことだ。これは、新世代となったシステムLSI「ユニフィエ」の搭載で実現できたもの。「新アドバンスドAVCエンコーダー」がより進化し、シーンの動きに応じてノイズ低減と精細感の維持のバランスを最適にすることで、低ビットレートの長時間録画でも、精細感の高い映像の再現を可能にしている。
なお、ダブル録画というと、シャープの「AQUOSブルーレイ」も昨年モデル以降がダブル長時間録画に対応しているが、DIGAの場合は、ダブル録画中のBD再生や高速ダビングには非対応となる。
また、ダブル録画中の追いかけ再生も可能だが、追いかけ再生を行なうと「録画2」が一時的にDRモードでの録画に切り替わる。これは録画完了後に選択した長時間モードに変換されるので、録画終了までの時間が多少変化するものの、結果的には長時間モードでの録画となる。
ダブル長時間録画(2番組同時のMPEG-4 AVCエンコード)を含めて、ユニフィエだけで行なっているのは圧巻だが、マルチ操作などに関しては多少苦しいようだ。
また、全体的な処理能力も向上しており、操作時のレスポンスなども改善された。もともと比較的スムーズに動くDIGAだが、再生時の早送り/早戻し操作や番組表の呼び出しなど、従来は多少もたつきを感じていた部分がよりスムーズに動くようになっていると感じた。
このほかの新機能としては、録画一覧でのラベル表示に「最新録画番組」ラベルが加わっている。視聴/未視聴に関わらず、最近録画した番組を18番組まで一覧できるもので、昨日録った番組を見ようというような場合に、番組が探しやすくなっている。
また、携帯電話などへの「番組持ち出し」は、ワンセグ画質のほかに、「高画質(VGA)」での転送も可能になった。転送時の録画画質の選択は、録画予約時に個別に選択することもできるので、ニュース番組などをワンセグ画質とし、「かんたん転送」に登録しておけば、朝の忙しい時間などでも素早く番組の転送が行なえる。
映画などは高画質(VGA)を選べば、かなりの高画質で楽しめる。番組ソースに合わせて使い分けをするといいだろう。
無線LAN対応で、ネットワーク接続がより手軽になった!
もうひとつの新機能が無線LANへの対応だ。これは、同時に発売されたIEEE 802.11n対応無線LANアダプター「DY-WL10」(実売1万1000円前後)を使うことで、市販の無線LANルーターなどとの無線ネットワーク接続が可能になるというもの。
本体の奥行きが短いので、無線LANアダプターを背面のUSB端子に直接接続しても、さほど邪魔にならないのもありがたい。
「AOSS」や「WPS」といった簡単設定に対応しているので、無線LANによるネットワーク接続も簡単で、無線LANの知識がない人でもスムーズに設定が可能。これにより、「YouTube」の視聴をはじめとするネットワーク機能が配線なしで楽しめるようになる。もちろん、「お部屋ジャンプリンク」にも対応しているので、別室にあるDLNA対応テレビやパソコンなどで、録画した番組の視聴が可能だ。