軽快なレスポンスと使いやすいGUIツール
そして、ReadyNAS 3200で特筆すべき点は、企業向けのラックマウント型のNASでありながら、個人向け製品と同じGUIで容易に操作できることだ。企業向けのNASというと、コマンド操作が必要だったり、管理ツールが英語だったりといったイメージがあるが、ReadyNASにそういった心配はないという。では、実際どうなのだろうか? 担当が試してみた。
まず準備だが、配線は容易だ。ReadyNASと設定用のPCとは、ハブを介してつなげばOK。あとはNASの電源を入れるだけ。さすがにラックマウント型だけに動作音はかなり豪快だが、サーバールームに収めてしまえば問題はなかろう。あとは設定用PCから「RAIDar」という初期設定ツールを使って、LAN内のReadyNASを探す。見つかったら、Webブラウザベースのツールからログインし、初期設定を行なえばよい。
設定ツールにアクセスすると、Webブラウザのウィンドウ内はセットアップウィザードになっており、タイムゾーンやEthernet関連、ネットワーク、ワークグループ/Active Directory、ユーザーアカウント、共有ボリュームなどのセットアップを次々と行なっていく。どれもチェックボックスをオンにしたり、文字列を入力するだけなので、個人でNASを使った経験のあるユーザーであればまったく面倒ではない。
ウィザードでひととおり設定し終えた後は、「アドバンスコントロール」というモードになり、右側に「ネットワーク」「セキュリティ」「サービス」「ボリューム」「共有」「バックアップ」「システム」「状態」などのメニューが現われる。これらのメニューによって、セットアップウィザードでできなかった詳細な設定を行なったり、動作状態を確認する。多くのメニューは、セットアップウィザードで設定した項目となっているが、たとえば「ボリューム」メニューでは、スナップショットのスケジュールやボリューム管理のほか、ホストからのiSCSIの接続先となるターゲット設定が行なえる。また、「バックアップ」メニューでは、新規にReadyNASのバックアップジョブを登録することが可能だ。
触ってみると、高速なCPUの恩恵か、レスポンスが高速で、ストレスがない。経験のあるユーザーが多いだろうが、低価格なNASは動作がモッサリする傾向にあるため、ReadvNASのキビキビした操作感は気持ちよい。
また、日本語化がきちんと行き届いている点にも感心した。通常、海外製の製品だと日本語化されていないか、されていてもメニューなどごく一部という場合が多い。その点、ReadyNASはメニューや説明はもちろんのこと、ログのメッセージまで日本語化されており、理解しやすい。
さらに、Mac環境と親和性が高いのも特徴として挙げられる。設定項目のなかにはMac OS XのCIFS実装に最適化やバックアップデバイスであるTimeMachineの利用に関する設定もある。デザイン関係で多用されているMac OS Xの環境でも、最適なパフォーマンスでReadyNASを利用することが可能だ。
テラバイトNASに新たな選択肢
このようにReadyNAS 3200は個人・SOHO向けNASの使いやすさと、企業向けNASの堅牢さ・信頼性を絶妙にミックスさせた製品だ。テラバイトクラスのNASを探すと、実は10万円以下の安価なデスクトップ型NASの上は、数百万円近くのラックマウント型NASになってしまい、いわゆるミッドレンジでの決定版が欠けていた。かといって、サポートに不安のある海外製のNASをいきなり企業のデータ保管庫に据えるのは、勇気の要る決断だ。その点、ReadyNAS 3200は手頃な価格、十分な容量と機能、高い信頼性を備えているうえ、クラス最長の5年標準保証が付いている。中堅中小企業のストレージ選定にぜひ加えたい一品といえよう。
販売取扱店募集中!
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