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SEO成功で売り上げ減「せんべい」をキーワード分析 (3/3)

2010年03月16日 11時00分更新

文●Web Professional編集部

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どうSEOすればよかった?

 関東で「せんべい」といえば醤油味のせんべいであることは関東に住んでいる人なら誰でもわかる話だ。今屋がSEOを依頼したのは東京のSEO業者であり、今屋の「せんべい」が関東の「せんべい」とは異なることも気づけただろう。「せんべい屋なので「せんべい」で上位表示させればSEO成功」とでもいうようなSEO業者の説明は、顧客目線のSEOからはほど遠く、ノウハウに頼った小手先のSEOで、今屋の売り上げが増えるはずがない。

 では、今屋はどのようなSEOを実施すればよかったのだろうか? まず、今屋の商品は「柴舟」や「泊のかおり」などの加賀銘菓が主力であり、「せんべい」単独で検索エンジンの上位に表示させるのはコスト的に見合わない。「金沢 せんべい」でナンバーワンの地位を確保できれば十分だ。

 一方、今屋には焙煎済みのコーヒー豆をせんべい生地に混ぜて焼く「コーヒーせんべい」など、ほとんどクッキーといっても差し支えないオリジナル商品が数多くある。今社長は「うちはせんべい屋なので、自社商品をクッキーと呼ぶのは抵抗がある」と話すが、「クッキーのようにコーヒーに合うせんべい」といった説明であれば、「せんべい屋の意地」を損なうことなく、説明文に「クッキー」というキーワードを使える。もちろん、「クッキー」ですぐに上位表示は無理だろうが、「金沢 クッキー」、「金沢 お土産 クッキー」など、地元ナンバーワンになる検索語の幅を広げるのは、コストもかからないし、効果もそれなりにはありそうだ。


今屋のネットショップについては目指せ!せんべい100種類 今屋『せんべい浪漫』をご覧ください。


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