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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第143回

深夜の居酒屋街に出没する猫たちを撮る!

2010年03月12日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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ビルの隙間に同じ顔の猫が!?

ここは業務用車両の駐車場で夜は門が閉められる。だから猫の天下なのである(2010年3月 ニコン D90)

ここは業務用車両の駐車場で夜は門が閉められる。だから猫の天下なのである(2010年3月 ニコン D90)

 駐車場や駐輪場も深夜はひと気がなくなるので猫にはうれしい場所。案の定、おりました。

 暗い場所の難点はピント。AFが合いづらくなるのだ。AF補助光はオフにしてるので(夜に猫を撮るときはオフにすべし。猫がいやがるから)よけい合いづらい。そのときはもう合わせやすい場所で合わせる。のっぺりした場所より、色の境目があったり陰影があったりする場所。

駐輪場もなかなかよい場所だが人の出入りはあるので、もっぱら、人間をあまり怖がらない猫がいる(2010年3月 ニコン D90)

駐輪場もなかなかよい場所だが人の出入りはあるので、もっぱら、人間をあまり怖がらない猫がいる(2010年3月 ニコン D90)

 普通は顔に、アップで撮るときは目にピントを合わせるのだが、この猫は顔が暗い色なもんだからピントが合ってくれず、胴体に合わせたのである。間違ってフェンスにピントが合わないよう細心の注意を払いながら。撮ったら拡大再生してチェック。

フェンスの向こうでじっと行き交う人を見張ってる猫。首に鈴がついていたので飼い猫なのだと思うけど、だとしたら深夜になぜこんな場所に。ともあれ毛並はさすが飼い猫、って感じ(2010年3月 ニコン D90)

フェンスの向こうでじっと行き交う人を見張ってる猫。首に鈴がついていたので飼い猫なのだと思うけど、だとしたら深夜になぜこんな場所に。ともあれ毛並はさすが飼い猫、って感じ(2010年3月 ニコン D90)

 それにしても、思ったよりいろんな猫がいるもんだ。いったいどうやって集まってきたんだか。

 さて帰ろうかと思っていると、狭い路地のビルの隙間から少しはみ出たエアコンの室外機に猫っぽいものを発見。室外機の上に陣取り、顔を半分だけ出して様子を伺ってる猫がいる。

 思わずしゃがんでカメラを向けると、びっくりしたのか室外機から飛び降りちゃったのである。でもこっちを向いてる隙に撮らせてもらおう、とシャッターを切ると、室外機の上にもう1匹の……しかも同じ顔の猫がまた覗いていたのである。

1匹が室外機から道路に飛び降りた……ら、同じ顔の猫がまた室外機から顔を出してた。このあと2匹とも逃げちゃいました。驚かしてすまんかった(2010年3月 ニコン D90)

1匹が室外機から道路に飛び降りた……ら、同じ顔の猫がまた室外機から顔を出してた。このあと2匹とも逃げちゃいました。驚かしてすまんかった(2010年3月 ニコン D90)

 1匹飛び降りると同じ顔の猫がまたひょいと顔をだし、そいつが飛び降りるとまた.....と無限に続くさまを想像したらおかしくなってきた。

 きっと親子なんだろう。特に鼻の下のちょびひげっぽいとこがそっくり。妙に愛嬌があってよい。

 夜の猫撮影は難しいけど(しかも寒い)、昼間は見られない猫と出会えたりして楽しいのである。


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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方』(MdN)、『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。



*次回は2010年3月19日掲載予定



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