キーワードは「Mini DisplayPort」
前置きが長くなったが、moshi Mini DisplayPort to HDMI Adapterは名前のとおり、Mini DisplayPortの出力をHDMIに変換するアダプターだ。DVI端子を備えた薄型テレビがあれば、「Apple Mini DisplayPort - DVI アダプタ」、または「REX-USBDVI2」を購入すれば事足りるが、現役を引退して筆者の書斎に鎮座する液晶テレビ「REGZA 32C2000」はHDMI入力のみ。DVIでは都合が悪いのだ。
HDMIアダプターの使い方はカンタンで、ただMini DisplayPortに差し込めばいい。HDMIケーブルで薄型テレビと接続して、システム環境設定の「ディスプレイ」ペインを開くと、接続先のテレビに応じたカラープロファイルが割り当てられたディスプレイが認識されているはず。あとは「調整」タブでMacBook Pro内蔵モニタとの並べ方を変えるなり、ミラーリングに変更するなりして、使いやすいよう設定すればいい。
これで音声も出力できれば……
HDMIアダプターから出力される信号は、Mini DisplayPortの信号がそのまま変換されたもので、無劣化と考えられる。これがHDMIケーブルで薄型テレビに送信されれば、さぞ鮮明な画像を楽しめる……はずなのだが、ディスプレイ側が「ドット・バイ・ドット表示」※に対応していることが前提となる。
残念ながら、筆者のテスト機であるREGZA 32C2000にはオーバースキャンを無効化するモード(REGZAでは「ジャストスキャンモード」と呼ぶ)がない。MacBook Proのグラフィックコントローラ側でアップスケール処理を行なうモードを除くと、解像度は480i/480p/720p/1080iに対応しているし、ディスプレイの回転(標準/90/180/270度)もサポートしているのだが、オーバースキャンを無効にしても少しボヤけたような判然としない画像になってしまう。
HDMIアダプター自体は最高1080pの表示が可能なので、ドット・バイ・ドット表示対応機を利用すれば、フルHDの画面でクッキリハッキリの画像を楽しむことができるはずだ。
※ドット・バイ・ドット PCの1画素に対しテレビの1画素を割り当てる表示方式。拡大/縮小を伴わないため、最も鮮明な画像を表示できる
ドット・バイ・ドット表示はこちらの液晶テレビの仕様だが、HDMIアダプター側にも残念な仕様がある。それは「音声出力に対応しない」ということだ。折角の大画面も、音をMacBook Proで聴くというのは寂しすぎる。音声信号も重畳するHDMIアダプターが発売されればヒット間違いなし、と思うのだがいかがだろうか。
筆者紹介──海上忍
ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。

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