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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第43回

Core i7で快適になったLet'snote R9に見る次の課題

2010年03月11日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳

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Let'snote R9

Let'snote R9

 CPUの「Core iシリーズ」への移行も本格化してきた。モバイルノートについても、もちろん例外ではない。ハイパワーをウリにする機種だけでなく、「モバイルといえばこの機種」というシリーズでも、Core i7採用機が気になる今日この頃だ。

 今回はそんな機種のひとつとして、パナソニックの「Let'snote R9」を取り上げる。軽くて丈夫で長時間駆動が特徴だが、その点はCore i7への移行で、どのように変わったのだろうか?


ターボ・ブーストでいつでも快適に

 Let'snote R9の詳細に入る前に、ちょっとモバイル向けCore i7の概要を確認しておこう。Let'snote R9のCPUに採用されているのは、Core i7-620UM(1.06GHz)。いわゆる超低電圧版のCPUである。デュアルコアを生かして実性能を稼ぐという考え方は、Core 2 Duo世代と同様だが、その構造は大きく変化している。

 中でももっとも顕著な違いが「ターボ・ブースト・テクノロジー」の存在だ。簡単に言えばこの機能は、TDPの余裕に合わせて「オーバークロック」でCPUを動かすもの。オーバークロックといえば無理をさせるもの、というイメージが強いが、この機能は趣旨が異なる。元々「安定動作にはかなり余裕がある状況」である場合が多いCPUを、より積極的に、処理の状況に合わせて無駄なく回すようにする、という趣旨の機能だと思えばいいだろうか。Core i7-620UMの場合、負荷によっては、最大で2.13GHzにまでブーストされる。

インテル製のガジェット「ターボ・ブースト・テクノロジー・モニター」

インテル製のガジェット「ターボ・ブースト・テクノロジー・モニター」。動作中にどのようにターボ・ブーストが働くかを目で見られる。実作業の役には立たないが、動かしておくととにかく楽しい

 それは、インテル製のガジェット「ターボ・ブースト・テクノロジー・モニター」の動作状況を見れば非常によく分かる。実のところ、よほど負荷がかかっていない時以外は、「定格」である1.06GHzで動いていることはほとんどなく、極論すれば「寸暇を惜しんで処理速度を持ち上げている」ような印象を受けた。

お詫びと訂正:掲載当初、ターボ・ブースト・テクノロジー・モニターをプレインストールと記載していましたが、発売中の製品にはプレインストールされておりません。ここに訂正するとともに、お詫びいたします。(2010年3月12日)

 そのためか、処理速度はとにかく速い。このところ、モバイルノートにはAtomやクロックが低めのCore 2 Duoが使われることが多く、あまり「速さ」を感じることはなかったが、Let'snote R9はクラクラするほど速い。実のところ、動作クロックで比較するならば、前機種にあたる「R8」は1.20GHzなので、若干のダウンとなっている。だが、積極的にターボ・ブースト・テクノロジーを使うR9のCore i7-620UMでは、体感速度がはっきり高速化していると感じる。

 体感上で最も「違う」と感じたのは、Internet Explorer 8の動作速度だったりする。高速なウェブブラウザーが増えた現在、IE8は「重い」ソフトになっており、特に1kg以下のノートでは「よっこらしょ」といった感覚が否めない。だが、さすがにCore i7-620UMでは、そんな感覚を感じない。負荷がかかる部分でこまめにブーストがかかるため、単純にクロックが上のCPUよりも「ひっかかり」を感じにくい。高負荷作業の高速化よりも、日常的な「重さ」の解消が図られたCPU、といった印象を受ける。

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