名刺と年賀状、暑中見舞いなどの管理からも解放!
名刺をスキャンするのは、もはや常識の部類。大量の名刺を紙で保管しても、いざというときに目当ての相手を探し出すのは一苦労だ。OCR機能で文字を認識してデータベース化しておけば、キーワード検索できるし、年賀状ソフトの住所録に書き出すこともできる。
ただし、OCR機能が完璧でないのは名刺認識でも同じ。住所録として活用するなら、OCR処理後に認識ミスを修正する必要がある。筆者は全項目をチェックするのが面倒なので、名前と会社名だけを確認している。検索で見つけられれば、電話番号や住所は名刺の画像データを見てチェックすればいい。
年賀状や暑中見舞いなどの葉書は意外とかさばるもの。これも電子化すれば気兼ねなく捨てられる。手描きだとOCR機能も役に立たないので、「2010年_年賀状」のようなフォルダー分けしておくとよい。押入の奥の段ボールにしまいこむより、よほど活用しやすいだろう。
家電のマニュアルも電子化で一掃!
領収書の電子化はコストが合わない
もうひとつ邪魔で仕方がなかったのが、家電やデジタル機器のマニュアルだ。パソコンと周辺機器だけでなく、洗濯機から掃除機にまでついてくる。しかも、マニュアルに加えて保証書やペラ1枚の注意書きまで、ひとつにまとまっていないことが多い。なにより困るのが、サイズがばらばらなこと。A4サイズならいいのだが、A5やA6、はては名刺サイズまでばらばらだ。
そこでドキュメントスキャナーが活躍する。すべて電子化して、保証書以外は捨ててしまえばいい。スペースの節約だけでなく、トラブルの際もマニュアルや保証書を探す手間が省けるメリットが大きい。
使い終わった手帳の扱いにも困る。1年間に1冊ずつとはいえ、溜まると邪魔だ。とはいえ個人情報の塊なうえ、もしかしたら過去にさかのぼってチェックしたいことがあるかもしれない。そんな時は、迷わずドキュメントスキャナーに突っ込む。
筆者は手書きのメモを取っても、その日のうちにスケジューラーかTODO管理ソフトに書き移しているが、このような作業をせずに手書きメモを貯めている人なら、ドキュメントスキャナーで電子化しよう。管理しやすいし、紛失することもない。付箋紙のような小さい紙の場合は、大きな用紙に貼りつけてからスキャンする。付箋紙が剥がれてしまいそうなら、A3用紙をスキャンするためのキャリアシートに挟んで読み込むといい。
仕事柄、ケータイやパソコンのカタログを根こそぎ集めることもある。これらもかさばる資料だが、電子化すればその日のうちに捨てられる。家庭では新聞のチラシなどを取っておくのにも使える。例えば水道工事や鍵開けサービスのチラシなどをスキャンしておき、トラブル時にすぐ引き出せると心強い。飲食のデリバリーサービスのチラシもスキャンしておくと便利だ。
出版業界はまだFAXを使っているところがあるが、それもパソコンに取り込んでいる。校正や署名はAcrobatで行ない、メールで送信する。FAXの送信代がかからないので、コストの節約にもなる。
大抵のケースでうまくいっているドキュメントスキャナーによる電子化だが、うまくいかない場合もある。以前使っていたドキュメントスキャナーは、「e-文書法」に対応したスキャンを行なえる「eスキャン」ボタンを搭載していた。「日々溜まる領収書を電子化して、これも捨てられるのか!」と期待したのだが、結果はNGだった。
e-文書法では、領収書や請求書、注文書などを電子化する要件が定められている。「領収書の金額が3万円未満」や「200dpi以上の解像度」といった条件は問題ないのだが、偽造を防ぐために電子署名やタイムスタンプを付与する必要がある。サービスによって異なるが、タイムスタンプは1000スタンプあたり1万500円、電子証明書は1年間で1万2600円かかる。SOHOや個人ユーザーでは、領収書を捨てるためのコストとしては見合わないだろう。
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