2ファイル同時再生も可能な「プレイヤーウィンドウ」
メイン画面上の動画をダブルクリックすると、「プレイヤーウィンドウ」が立ち上がって再生が開始される。画面中央に動画が表示され、その下には再生と停止、前後のフレームへの異動、そして巻戻しと早送りボタンがある。
目立つのはその下にある、動画編集ソフトのタイムラインのようなサムネイル表示だろう。これは「Iピクチャー」「15フレーム間隔」「15秒間隔」「60秒間隔」のいずれかで動画のサムネイルを取得して表示するというもの。
動画再生時にはリアルタイムに表示内容が切り替わり、再生時点の前後の内容が把握できるようになっている。また、このサムネイルの上で、真ん中より左寄りで右クリックすると巻戻し、右寄りで右クリックすれば早送りになる機能も便利だ。
動画にはユーザー独自のチャプターを追加することが可能。チャプターを追加すると、プレイヤーウィンドウの最下段にサムネイルが表示される。このチャプターはプレイヤーウィンドウを閉じても記録されるため、お気に入りのシーンを登録しておくといった使い方ができる。レジューム機能も搭載されており、再生を途中で止めてプレイヤーウィンドウを閉じても、次回表示した際には続きから再生される。
さらに低解像度の動画の解像感を高める「Karma..Clear」や「インターレース解除」といった機能も用意されている。高画質動画が珍しくなくなったとは言っても、インターネット上にはまだまだQVGA程度の低解像度の動画も多い。こうしたファイルを楽しみたいときに、Karma..Clearは便利だろう。
2つのファイルを同時に再生する「マルチプレイヤーモード」も特徴的な機能だ。単純に縦方向、あるいは横方向に並べて再生できるだけでなく、一方の動画の上半分と、もう一方の動画の下半分をつなげて再生したり、両者を半透明状態で重ね合わせて再生するオーバーレイ出力の機能も搭載している。
豊富な機能とMP4出力に魅力を感じるなら買って損なし
TMPGEnc KARMA..Plusを利用するメリットは、カテゴリやラベルを利用し、ドラッグ&ドロップで簡単にファイルを分類できる管理機能と、豊富な機能を持つプレーヤーとしての機能を利用できる点だろう。
特に便利なのは、カテゴリとラベルを利用して動画を分類できる管理機能だ。1つの動画を複数のカテゴリに登録することが可能なため、さまざまな軸で分類することができる上、未視聴の動画を特定のカラーラベルでまとめるなど、いろいろな使い方が考えられる。
再生機能では、独自のチャプターを設定しておけるのが嬉しい。同じファイルの同じ場面を何度も再生するといった場合、一般的なプレイヤーではスライダーを使って再生位置を調整することになるが、目的の場所に辿り着くためには調整が必要なためイライラすることが多い。しかしTMPGEnc KARMA..Plusであれば、チャプターとして登録しておけばいつでも即座に見たいポイントに1クリックで到達できるわけだ。
ただ、Windows Media PlayerがWindowsに付属し、さらに多くの動画プレイヤーがフリーソフトとして提供されていることを考えると、TMPGEnc KARMA..Plusの価格は決して安くはない。
動画の管理/再生のための機能に魅力を感じ、CUDAを利用したMP4形式への変換機能を利用するかどうかが購入の分かれ目となるだろう。
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