昨今は筆記具ブームが起こっており、巷の文房具店でもクラシカルな万年筆に人気が集まっている。筆者も、海外の子供向けや廉価版の万年筆には目がなく、LAMYの「サファリ」やペリカンの「ペリカーノ・ジュニア」など、デザイン的にも秀逸なものを大人買いしている。
特にLAMYの「サファリ」は、ブラックとイエローの2本のペンからパーツを外して、キャップからクリップ、ペン先まで「真っ黒けのけ」のカスタム「ブラックサファリ」を作ったほど好きなアイテムだ。
万年筆は優雅だが、弱点もある。しばらく使わないと、内蔵しているインキがペン先までのどこかで凝着したり、乾燥して書き味が落ちてしまうことがあるのだ。
そのため、万年筆をコレクションしている人の多くは、使っていないときに内部のインクカートリッジやコンバーターに水を入れたりして乾燥を防いでいる。こうした日常のメンテナンスを考えた場合、高額な万年筆のコレクションほど贅沢な趣味はないだろう。
一方、ボールペンの市場を見ると、BICに代表される油性インクを採用した伝統的なタイプが相変わらずの主流だ。しかし、法人需要ではなく、個人ユーザ向けの筆記具として見ると、「ローラーボール」タイプも支持されている。
主に水性インクを使用したローラーボールは、その名前の通り、高級な万年筆のように、紙の上を滑るように筆記できるのが特徴だ。こちらも万年筆よりも多少マシだとはいえ、インクの乾燥や蒸発が起こるのでケアが必要になる。
そうしたローラーボールの弱点を克服しようとしたのが、今回衝動買いしたLAMYのローラーボール「バルーン」だ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである。

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