PAV(パブ)理論と2W1H法
企画を構想するとき、その企画の目的(Purpose)と目標(Aim)とバリュー(価値、Value)を明確に区別して考えます。
すなわち、目的とは「その企画でなすべきこと(Do)」で、目標は「その企画で実現したいこと(Want)」、最後のバリューは「企画することでなし得ること(Can)」を指します。
これを使った思考のフレームワークをPAV(パブ)理論と名づけました。PAVは以下のように2W1Hに置き換えることができます。
- 目的(Purpose)=WHY(何のためにそれを企画するのか)
- 目標(Aim)=HOW(どのようにそれを実現するのか)
- バリュー(Value)=WHAT(その企画に必要な物は何か)
それらを企画書との対応関係で表わしたのが下図で、上からPVAの並びとなっています。
配置でも重要度でも企画の中心となるのが、WHAT(その企画に必要なものは何か)です。これは具体的な商品やサービスを指すように思えますが、企画では理念や理想といった概念的なもの=コンセプトを指します(その下にぶら下がる形でアイデアが提示されます)。
別の例で具体的に説明すると、「机」というと単なる商品ですが、「家族の時間を大切にしたい人に貢献する」ということをバリュー(V)に据えると、コンセプトは「すまい留」(「住まい)+「留まる」=スマイル)といったものになります。
企画で最も大切な点は、このように従来にない価値を生み出すということです。企画とはすべて、価値を生み出す新しい仕組み作りのためにあります。
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次回(第2回、3月10日公開予定)では、「1枚企画書」はコンセプト発想で作るということをレクチャーしたあと、具体的な事例を挙げて今回と同じように説明してみたいと思います。