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堅牢性とともに大事なのは運用性

デル“勝利の方程式”が適用された「Latitude XT2 XFR」

2010年03月03日 09時00分更新

文● 吉川大郎/TECH.ASCII.jp

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デルの堅牢タブレットPC「Dell Latitude XT2 FXR」の発表会でデモンストレーションを行なった、郡(こおり)信一郎氏と垂見(たるみ)智真氏に、国内堅牢PCとしては後発になる本機について、ビジネス面でのアドバンテージを聞いた。

大丈夫
Dell Latitude XT2 FXRに乗る。タブレットPCのため、写真のような負荷のかけ方はヒンジ部分に相当の力が加わるはずだが大丈夫

先日デルが発表した堅牢タブレットPC「Dell Latitude XT2 FXR」の発表会(関連記事)は、新製品の紹介としては少々異例だった。実機そのものの説明と同じくらいの時間を割いて、そのパーツのサプライ体制や、OSイメージの供給体制といった運用面における優位性を強調したからだ。そこには、堅牢型PCに限らず「仕事で使うPCはかくあるべし」というデルの基本戦略が伺えた。

おふたり
デル コーポレートディレクター 執行役員 北アジア地域 公共事業本部 統括本部長 郡信一郎氏(右)と、デル 北アジア地域 公共事業マーケティング本部 クライアントソリューションマーケティングマネージャーの垂見智真氏(左)

―― Dell Latitude XT2 FXRの発表会では、本体の特徴だけではなく、部材を数年間にわたりワールドワイドでコンスタントに提供していくという供給面での強さなど、運用コストがいかに低減されるかについてお話されていました。

郡信一郎氏(以下、郡氏):ITは、ソリューション(解決策)として提供していかないといけません。ITが関わるビジネス課題を解決していく中で、ハードウェアの要素が強く影響する解決方法もあれば、ハードウェアだけでは決して解決できない面もあります。特に防衛関係などでは、世界中に製品を提供しなければならないので、その体制も必要です。いかに管理するかといった面や、汎用性といった“仕組み”の部分が大事なのです。

 ハードウェアに満足していただけるのは大事ですし、満足していただきたいのですが、それだけではなくて、4~5年使っていくという中での差別化を理解していただければと思います。

垂見智真氏(以下、垂見氏):ITマネジメントのコストはPCそのものよりも高いのです。Dell Latitude XT2 FXRでも対応している、オンラインで作成したOS(環境)のイメージを管理する「ImageDirect」なども、まさにコストを削減するものです。今までOSのイメージを書き込んでいたお客様には、ほかの生産的なお仕事をしていただけばいいわけです。

Dell Latitude XT2 FXRの位置づけ
デルのラインナップとDell Latitude XT2 FXRの位置づけ

郡氏:調査会社が調べた結果なのですが、ハードウェア1に対して、運用費は使用年度の7~8倍かかる。実際にPCが動作するまでのソフトウェアのインストール作業、ドライバのアップデートなど、作業は繁雑です。

 Dell Latitude XT2 FXRは、デルのタブレットPC 「Dell Latitude XT2」と共通のOSイメージとコンポーネントを採用しています。そのため、個別にDell Latitude XT2 FXR用のドライバをアップデートするといったことはしなくて済み、運用コストも下げられます。

 デルは、標準技術を提供するという使命を、ワールドワイドで、事業をまたいで持っています。標準技術を提供すれば、お客様は汎用性の高いものを使って管理をシンプル化できます。耐久性が特別だからといって、その製品の管理まで特別にする必要はありません。

垂見氏:ITが高嶺の花だった頃は専任スタッフを用意してのサポートが可能でしたが、昨今の経済事情で人件費の圧縮もどんどん進んでいます。そうなりますと、ユーザーがなんでもやる=PCのメンテナンスもしないといけませんし、今はそれができるPCが喜ばれるといった傾向になっています。

 ただし、お客様はパソコンマニアのように、ピープ音を聞き分けて不具合を特定するといったことはしません。ですからデルのPCでは、「道具を使わない着脱できる部品はブルー、活線挿抜が可能な部品はオレンジ……」など共通のカラーコードを使ったり、エラーコードを4つの障害ランプのパターンで表わすなど、誰もがメンテナンスしやすい工夫をしているのです。

堅牢PCなのにスペック高め
そのワケは?

―― Dell Latitude XT2 FXRはスペックが高めです。堅牢性を重視する現場であれば、それほど高いスペックは要求されないのではないですか?

Dell Latitude XT2 FXRのスペック
Dell Latitude XT2 FXRのスペック

郡氏:現場レベルでハイパフォーマンスなコンピューティングをする例が増えています。たとえば指紋認証や動画の再生などといった要求もあります。また、公共市場では、たとえば警察での使用を想定しますと、屋外で重要なデータを扱うわけです。ですから、データをローカルに置かない、仮想デスクトップでの運用も考えられます。あらゆるケースに対応できるスペックが必要とされています。

 (現場のコンピューティングとしては)たとえば米軍は戦地に近い場所にスーパーコンピューター並のストレージを持って行って運用します。機密性のあるコンテナにサーバーを積んで、コンテナごと持って行くわけです。

 警察でも、犯罪現場に解析力の高いサーバーストレージを持って行って、人物の照合作業などをしています。さらにハイウェイパトロールでは、ナンバープレートの画像照合や、それをしながら通信を行なうといったオペレーションもあります。こうした流れは日本にも来ると思っています。

垂見氏:スペックが高いのは、現行のDell Latitude XT2をベースにしているからで、新しいモデルを使っているわけです。堅牢性を重視するからといって、そのために過去のモデルを使うといったことはしていません。もちろん64bit版のWindowsもサポートしています。あくまでもOAという範疇の中に存在しているものとなっています。最新のモデルを採用せず、堅牢PCだけ一世代前のモデルになってしまいますと、セキュリティの面や管理面も複雑になってしまいます。

―― 日本での展開はこれからですが。

郡氏:公共市場の場合、たとえばパトカーの車載PCなどは、作り込みをしていて、特定のベンダーがフィットする形で製造をしています。もちろん専用PCのメリットはありますが、汎用品を使えばある程度の仕様が開示されているというメリットがあります。

 採用いただくにあたって、組織の中でITを見られている方が、作り込んだ製品と汎用的な製品の利点と弱点を把握していただいて、その組織が持っている課題を解決できるかどうかで商談をしていきたいですね。使っていただけると汎用性の強さが実感できるものと思っています。

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