安価で低消費・低発熱のHDD
WesternDigital「WD Caviar Green WD10EADS」
実売価格:7000円前後
今回構成した3機種で唯一同じPCパーツだ。手ごろな価格と十分な容量に加えて、低発熱、低消費電力と大満足の1TB HDDになっている。改めてスペックを話すと、容量32MBのキャッシュを搭載、回転数は非公開になっている。
ただ、今回のコンセプトとなる“ちょっと贅沢なハイスペックPC”構成としては、同じWesternDigital製で回転数が7200rpmとなる「WD Caviar Black」シリーズの最新モデル「WD Caviar Black WD1002FAEX」と悩んだ。初の6Gbps対応1TB HDDで64MBのキャッシュを搭載する今もっとも注目されているHDDだ。実測のシーケンシャル読み書き速度は140MB/secと文句なしなのだが、1万500円前後とちょっと割高なのが難点だ。予算に余裕がある人には、こちらをオススメしたい。
DVDとはひと味違う映像を堪能
LITEON「IHES208-27」
実売価格:1万2000円前後
DVDより遙かにきれいな映像を楽しめるBlu-rayディスクに収録された映画とアニメは続々と登場している。CD・DVDのレンタルを行なう「TSUTAYA」ではBlu-rayもレンタル可能になっている。というわけで、グッと身近になったBlu-rayディスクを堪能できるようにBD対応ドライブを選んだ。Blu-rayは読み込みのみだがDVD±R16倍速、±R DL8倍速、DVD-RAM12倍速など、各種DVDメディアの書き込みに対応する。Blu-ray対応の再生ソフト「PowerDVD」や書き込みソフトの「Power2Go」などが付属する。また、メディアにラベルを印刷できるLightScribeに対応している。
Blu-rayとDVDともに読み込みのみに対応する「IHOS104-27」も実売価格1万円前後である。なお、同製品のバルク品となる「IHOS104-06」なら実売価格7000円前後と激安だ。3000円前後のDVDスーパーマルチドライブとIHOS104-06を組み合わせて搭載するのもアリだ。ただ、バルク品はショップでの保証のみになり、メーカー保証は受けられないことが多いので注意しておこう。
約5年半ぶりにモデルチェンジした秀逸PCケース
クーラーマスター「Centurion 5 II」
実売価格:1万円前後
冷却効率が良いフロントメッシュ仕様や組み立て易さで、5年以上も店頭に並び続けた超ロングセラーPCケースの新モデルを選択した。フロントデザインも若干変更されているが、フロントメッシュ仕様なのは同じだ。内部は電源を筐体下部に設置するレイアウトやCPUクーラー用のメンテナンスホールなど、現在主流の仕様にギミックを満載している。
拡張ベイは5インチ×5(1つはフロントポートに使用)、3.5インチ×5を備え、3.5インチベイはサイドからのアクセスが可能になっている。光学ドライブとHDDの取り付けはネジ留め不要なレール式を採用しており、2.5インチSSDを2台搭載できるマウンターも付属する。また、拡張カードスペースが広く、27センチ近いカード長となるハイエンドビデオカード(シングルGPU)に対応するのがグッドだ。
フロント(吸気)とリア(排気)に12センチファンを標準で搭載。フロントファンはブルーLED仕様だ。トップには1基の12センチもしくは14センチファン、サイドに2基の12センチもしくは14センチファンを増設と冷却性能も高い。
高い信頼性を持つHEC製電源
HEC「HEC-700TE-2WX」
実売価格:9000円前後
700Wで1万円を切っており、80PLUS BRONZE認証も取得している超お買い得な静音電源。古くから電源を生産しているHEC製なので品質、安定性ともに◎だ。スタンバイ時とスリープ時に消費電力が2W以下になる独自の省電力機能「GreenMode」を搭載している。 +12V出力は30Aが2系統で、PCI Express補助電源は6ピンを3基、6+2ピンを1基と豊富だ。700Wあれば、HDDの複数台搭載はむろん、ビデオカードを上位モデルの「Radeon HD 5800」シリーズや「Core i7」シリーズを搭載しても余裕で動作可能だ。
4GBをフルで利用するには64bit版を
マイクロソフト「Windows 7 Home Premium 64bit」(DSP版)
実売価格:1万4000円前後
搭載した4GBメモリをフルで活用するために64bit版を選択しよう。使いたい周辺機器やアプリケーションなどが64bit版に非対応の場合は、32bit版を選ぶことになるが3GB弱までは認識・活用できるので安心しよう。
VGA、Blu-ray搭載のハイスペックPC構成
ハイスペックPC構成 | 実売価格 | ||
---|---|---|---|
CPU | インテル「Core i5-750」(LGA 1156/2.66GHz) | 1万9000円前後 | |
マザーボード | GIGABYTE(Intel P55 Express/ATX) | 1万3000円前後 | |
メモリー | UMAX「Cetus DCDDR3-4GB-1333」(DDR3-1333 2GB×2枚) | 1万1000円前後 | |
ビデオカード | SAPPHIRE「VAPOR-X HD5750 1G GDDR5 PCIE DUAL DVI-I/HDMI/DP」(Radeon HD 5750) | 1万7000円前後 | |
HDD | WesternDigital「WD Caviar Green WD10EADS」(1TB/32MB) | 7000円前後 | |
光学ドライブ | LITEON「IHES208-27」(Blu-ray/DVDスーパーマルチ) | 1万2000円前後 | |
PCケース | クーラーマスター「Centurion 5 II」(ATXミドルタワー) | 1万円前後 | |
電源 | HEC「HEC-700TE-2WX」(700W) | 9000円前後 | |
OS | マイクロソフト「Windows 7 Home Premium 64bit」(DSP版) | 1万4000円前後 | |
合計金額 | 11万2000円前後 |
OSなしなら9万8000円前後と、ギリギリ10万円を切っているハイスペック構成の完成だ。OS込みで10万円切りを目指すなら、前回紹介した600W電源PCケースのアクティス「AC600-11B/W」に変えて、光学ドライブをバルクのBlu-rayドライブ「IHOS104-06」とDVDスーパーマルチの2台搭載構成にすれば、どうにか10万円切りが実現可能だ。ショップの特価品を狙うなど、性能を落とさずにコストを抑えていく過程も自作PCの楽しみといえる。
(次ページへ続く)
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