LGA 1366対応CPU
同じCore iを冠するNehalem(ネハレム)アーキテクチャーベースでもCPUパッケージが“LGA 1366”と“LGA 1156”がある。LGA 1366は、開発コードネーム「Bloomfield」(以下、ブルームフィールド)となる「Core i7-900」シリーズ対応で、ハイエンドの位置づけになっている。ローエンド、ミドルレンジに位置するLGA 1156との互換性はなく、チップセットも違っている。使われているチップセットは「Intel X58 Express」(以下、X58)で、同容量のDDR3 SDRAMメモリを3枚1組で使用するトリプルチャンネル仕様になるなど、LGA 775や1156とは一線を画している。ちなみに2008年11月のデビュー以来、新モデルの投入がなかったLGA 1366だが、今月末から3月中旬に掛けて開発コードネーム「Gulftow」(ガルフタウン)と呼ばれている物理コアを6コア搭載するCPUや動作クロックがアップしたモデルが登場する予定になっている。ハイエンド志向の人は、LGA 1366の今後の動向に注目といえる。
LGA 1366 CPUラインナップ | |||
---|---|---|---|
Core i7-975 Extreme | Core i7-960 | Core i7-920 | |
ソケット | LGA 1366 | ||
CPUクロック | 3.33GHz | 3.06GH | 2.66GH |
TurboBoost 最大時クロック |
3.60GHz | 3.33GHz | 2.93GHz |
物理コア数 | 4 | ||
HyperThreading 有効時仮想コア数 |
8 | ||
3次キャッシュ | 8MB | ||
GPUクロック | なし | ||
TDP | 130W | ||
実売価格 | 9万8000円前後 | 5万5000円前後 | 2万8000円前後 |
ブルームフィールドは動作クロック以外に差はなく、8MBのL3キャッシュを搭載する。920がLynnfield(後述)の「Core i7-860」と同価格帯になっているのがポイントだ。
LGA 1156対応CPU
「Core 2 Duo E8000」や「Core2 Quad Q8000」シリーズと同じメインストリームの位置づけで、ラインアップが最も豊富となるのがLGA 1156だ。このLGA 1156 CPUには、開発コードネーム「Lynnfield」(以下、リンフィールド)と「Clarkdale」(以下、クラークデール)の2種類が存在している。もっとも大きな違いは、CPUにGPU機能を搭載しているか否かと、搭載している物理コアの数だ。
リンフィールドこと「Core i5-750/750S」「Core i7-860/860S/870」は、GPU機能を搭載しないがクアッドコア(物理4コア)CPUになる。そしてクラークデールは、冒頭で述べた「Core i3-540/530」「Core i5-670/661/660/650」「Pentium G6950」の6モデルで、GPU機能とデュアルコア(物理コア2)を搭載している。GPUは「Intel HD Graphics」と呼ばれ、DirectX 10対応の3Dグラフィックス機能、BDなど動画再生支援機能を持つ。また、両者では製造プロセスも違っている。Core i5-700/i7-800シリーズは“45nm”プロセス、Core i3-500/i5-600シリーズはCPUコアが“32nm”、GPUとメモリコントローラーが“45nm”プロセスとなっている。そのため、Core i3-500/i5-600シリーズのTDPは“73W”と低くなっている。なお、Core i5-700/i7-800シリーズは“95W”になる。ちなみに、モデルナンバー末尾に“S”が付いているi5-750Sとi7-860Sは、TDPが82Wに下がった低消費電力版だ。ただし、動作クロックも低下している点に注意しよう。
LGA1156 CPUは、LGA 1366のCore i7-900シリーズと同様にDDR3 SDRAMのメモリコントローラーを内蔵するだけでなく、グラフィックカード用の“PCI Express 2.0 x16インターフェイス”もCPUに統合しているのが特徴だ。また、メモリチャンネルは3枚1組のトリプルから2枚1組となるデュアルチャンネルに変更されている。ただ、対応メモリクロックはi7-900のDDR3-1066(PC3-8500)からDDR3-1333(PC3-10600)に向上している。
LGA 1156 CPUラインナップ(Lynnfield) | |||||
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Core i7-870 | Core i7-860 | Core i7-860S | Core i5-750 | Core i5-750S | |
ソケット | LGA 1156 | ||||
CPUクロック | 2.93GHz | 2.80GHz | 2.53GHz | 2.66GHz | 2.40GHz |
TurboBoost 最大時クロック |
3.60GHz | 3.46GHz | 3.20GHz | 3.20GHz | 2.93GHz |
物理コア数 | 4 | ||||
HyperThreading 有効時仮想コア数 |
8 | なし | |||
3次キャッシュ | 8MB | ||||
GPUクロック | なし | ||||
TDP | 95W | 82W | 95W | 82W | |
実売価格 | 5万5000円前後 | 2万7000円前後 | 3万5000円前後 | 1万9000円前後 | 2万7000円前後 |
LGA 1156 CPUラインナップ(Clarkdale) | |||||||
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Core i5-670 | Core i5-661 | Core i5-660 | Core i5-650 | Core i3-540 | Core i3-530 | Pentium G6950 | |
ソケット | LGA 1156 | ||||||
CPUクロック | 3.46GHz | 3.33GHz | 3.33GHz | 3.20GHz | 3.06GHz | 2.93GHz | 2.80GHz |
TurboBoost 最大時クロック |
3.73GHz | 3.60GHz | 3.60GHz | 3.46GHz | なし | ||
物理コア数 | 2 | ||||||
HyperThreading 有効時仮想コア数 |
4 | なし | |||||
3次キャッシュ | 4MB | ||||||
GPUクロック | 733MHz | 900MHz | 733MHz | ||||
TDP | 73W | 87W | 73W | ||||
実売価格 | 2万8000円前後 | 2万円前後 | 2万円前後 | 1万8000円前後 | 1万4000円前後 | 1万2000円前後 | 9000円前後 |
1万円を切るPentium G6950もアリだが、HTに対応していて1万2000円前後のi3-530が魅力的だ。i3/i5には、インテルCPU中もっとも高クロックとなるi5-670など、目を引く製品が多いと言える。また、GPU機能は搭載しないが、i5-750もクアッドコアで2万円を切っている点に注目しよう。
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