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不況に打ち勝て! Core i3/i5で激安PC自作 第1回

激安PC自作! Core i3/i5 買うならどっち?

2010年02月23日 12時00分更新

文● H14 富田忠雄

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LGA 1366対応CPU

 同じCore iを冠するNehalem(ネハレム)アーキテクチャーベースでもCPUパッケージが“LGA 1366”と“LGA 1156”がある。LGA 1366は、開発コードネーム「Bloomfield」(以下、ブルームフィールド)となる「Core i7-900」シリーズ対応で、ハイエンドの位置づけになっている。ローエンド、ミドルレンジに位置するLGA 1156との互換性はなく、チップセットも違っている。使われているチップセットは「Intel X58 Express」(以下、X58)で、同容量のDDR3 SDRAMメモリを3枚1組で使用するトリプルチャンネル仕様になるなど、LGA 775や1156とは一線を画している。ちなみに2008年11月のデビュー以来、新モデルの投入がなかったLGA 1366だが、今月末から3月中旬に掛けて開発コードネーム「Gulftow」(ガルフタウン)と呼ばれている物理コアを6コア搭載するCPUや動作クロックがアップしたモデルが登場する予定になっている。ハイエンド志向の人は、LGA 1366の今後の動向に注目といえる。

LGA 1366 CPUラインナップ
  Core i7-975 Extreme Core i7-960 Core i7-920
ソケット LGA 1366
CPUクロック 3.33GHz 3.06GH 2.66GH
TurboBoost
最大時クロック
3.60GHz 3.33GHz 2.93GHz
物理コア数 4
HyperThreading
有効時仮想コア数
8
3次キャッシュ 8MB
GPUクロック なし
TDP 130W
実売価格 9万8000円前後 5万5000円前後 2万8000円前後

 ブルームフィールドは動作クロック以外に差はなく、8MBのL3キャッシュを搭載する。920がLynnfield(後述)の「Core i7-860」と同価格帯になっているのがポイントだ。

LGA 1156対応CPU

 「Core 2 Duo E8000」や「Core2 Quad Q8000」シリーズと同じメインストリームの位置づけで、ラインアップが最も豊富となるのがLGA 1156だ。このLGA 1156 CPUには、開発コードネーム「Lynnfield」(以下、リンフィールド)と「Clarkdale」(以下、クラークデール)の2種類が存在している。もっとも大きな違いは、CPUにGPU機能を搭載しているか否かと、搭載している物理コアの数だ。

リンフィールド(左)とクラークデール(右)の見た目は、裏面に若干の違いがあるだけだ

 リンフィールドこと「Core i5-750/750S」「Core i7-860/860S/870」は、GPU機能を搭載しないがクアッドコア(物理4コア)CPUになる。そしてクラークデールは、冒頭で述べた「Core i3-540/530」「Core i5-670/661/660/650」「Pentium G6950」の6モデルで、GPU機能とデュアルコア(物理コア2)を搭載している。GPUは「Intel HD Graphics」と呼ばれ、DirectX 10対応の3Dグラフィックス機能、BDなど動画再生支援機能を持つ。また、両者では製造プロセスも違っている。Core i5-700/i7-800シリーズは“45nm”プロセス、Core i3-500/i5-600シリーズはCPUコアが“32nm”、GPUとメモリコントローラーが“45nm”プロセスとなっている。そのため、Core i3-500/i5-600シリーズのTDPは“73W”と低くなっている。なお、Core i5-700/i7-800シリーズは“95W”になる。ちなみに、モデルナンバー末尾に“S”が付いているi5-750Sとi7-860Sは、TDPが82Wに下がった低消費電力版だ。ただし、動作クロックも低下している点に注意しよう。

 LGA1156 CPUは、LGA 1366のCore i7-900シリーズと同様にDDR3 SDRAMのメモリコントローラーを内蔵するだけでなく、グラフィックカード用の“PCI Express 2.0 x16インターフェイス”もCPUに統合しているのが特徴だ。また、メモリチャンネルは3枚1組のトリプルから2枚1組となるデュアルチャンネルに変更されている。ただ、対応メモリクロックはi7-900のDDR3-1066(PC3-8500)からDDR3-1333(PC3-10600)に向上している。

LGA 1156 CPUラインナップ(Lynnfield)
  Core i7-870 Core i7-860 Core i7-860S Core i5-750 Core i5-750S
ソケット LGA 1156
CPUクロック 2.93GHz 2.80GHz 2.53GHz 2.66GHz 2.40GHz
TurboBoost
最大時クロック
3.60GHz 3.46GHz 3.20GHz 3.20GHz 2.93GHz
物理コア数 4
HyperThreading
有効時仮想コア数
8 なし
3次キャッシュ 8MB
GPUクロック なし
TDP 95W 82W 95W 82W
実売価格 5万5000円前後 2万7000円前後 3万5000円前後 1万9000円前後 2万7000円前後
LGA 1156 CPUラインナップ(Clarkdale)
  Core i5-670 Core i5-661 Core i5-660 Core i5-650 Core i3-540 Core i3-530 Pentium G6950
ソケット LGA 1156
CPUクロック 3.46GHz 3.33GHz 3.33GHz 3.20GHz 3.06GHz 2.93GHz 2.80GHz
TurboBoost
最大時クロック
3.73GHz 3.60GHz 3.60GHz 3.46GHz なし
物理コア数 2
HyperThreading
有効時仮想コア数
4 なし
3次キャッシュ 4MB
GPUクロック 733MHz 900MHz 733MHz
TDP 73W 87W 73W
実売価格 2万8000円前後 2万円前後 2万円前後 1万8000円前後 1万4000円前後 1万2000円前後 9000円前後

 1万円を切るPentium G6950もアリだが、HTに対応していて1万2000円前後のi3-530が魅力的だ。i3/i5には、インテルCPU中もっとも高クロックとなるi5-670など、目を引く製品が多いと言える。また、GPU機能は搭載しないが、i5-750もクアッドコアで2万円を切っている点に注目しよう。

(次ページへ続く)

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