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不況に打ち勝て! Core i3/i5で激安PC自作 第1回

激安PC自作! Core i3/i5 買うならどっち?

2010年02月23日 12時00分更新

文● H14 富田忠雄

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チップセット

 LGA 1156対応CPUに組み合わせられるチップセットは計4製品ある。そのうちCore i3-500/i5-600シリーズの内蔵GPU機能を利用できるのは、CPUからディスプレイ出力を行なう「Flexible Display Interface」(以下、FDI)を備えている「Intel H57 Express」(以下、H57)と「Intel H55 Express」(以下、H55)およびビジネス向けとなる「Intel Q57 Express」(以下、Q57)になる。

LGA 1156対応CPUに組み合わせられるチップセットは計4製品。そのうちCore i3-500/i5-600シリーズの内蔵GPU機能を利用できるのは、P55を除く3製品

 Core i5-700/i7-800シリーズは、「Intel P55 Express」(以下、P55)と組み合わせるのが最適だが、H57/H55/Q57チップセットでもマザーボードのBIOSが対応していれば動作する。そのため、手ごろな価格帯のCore i3-500/i5-600シリーズから、Core i5-700/i7-800シリーズへのアップグレードは容易にできると言える。もちろん、マザーボードに搭載されている各種ディスプレイ出力端子は利用できないので、グラフィックカードもCPUと一緒に用意しよう。また、P55搭載マザーボードでCore i3-500/i5-600シリーズを使うこともできるが、別途グラフィックカードが必要になる。

チップセットの比較
  X58 Express P55 Express H57 Express H55 Express
CPUソケット LGA 1366 LGA 1156
メモリインターフェース CPUに内蔵
PCI Express I/F チップセットに内蔵 CPUに内蔵
PCI Express Graphics 32レーン
(x16+x16)
(x16+x8+x8)
16レーン
(x16)
(x8+x8)
16レーン
(x16)
(マザーによりx8+x8に対応)
16レーン
(x16)
(マザーによりx8+x8に対応)
Serial ATA II 6ポート(ICH10R) 6ポート
CrossFireX サポート マザーにより対応
NVIDIA SLI サポート マザーにより対応

 わかりづらいがビジネス向けのQ57を除いた各チップセットの位置づけは、H55<H57=P55になる。最下位となるH55は、H57よりUSB2.0のポート数(H57は14、H55は12)とPCI Express x1のスロット数(H57は8、H55は6)が少ないほか、RAID機能をサポートしていない。
 P55/H57/H55とX58チップセットの違いも解説しておこう。X58ではSerial ATAを接続するためにサウスブリッジとなるICH10Rを搭載していたが、P55/H57/H55は内部にICH相当の機能を備えている。そのため、1チップでマザーボードの主要な機能を提供することができるようになっている。

CPUとチップセットの関係を表したブロック図

 DVI/HDMIインターフェースの有無はあるが、P55とH57/H55に大きな性能差はない。ただ、一部のマザーボードが対応をうたっているが、多くのマザーボードは複数枚のグラフィックカードを使うマルチGPU機能はサポートしていない。P55マザーボードが1万円台前半なのを考慮すると、RAIDやマルチGPUを構築しないなら8000円前後からのH55マザーボードがお買い得と言える。なお、X58は最上位だけあってグラフィック用PCI Express2.0のレーン数が多くなっている。

H55/57/Q57チップセット搭載マザーボードの多くは、DFIで接続されたVGA/DVI/HDMI(またはDisplayPor)の出力インターフェースを備えている

H57は「Intel Rapid Storage Technology」によるRAID 0/1/5/10をサポートしている。なお、P55もチップセットに内蔵されたICHの機能によりRAIDをサポートする

 1万円台前半からあるCore i3-500/i5-600シリーズとH57/H55チップセットの復習が済んだら、次はいよいよ激安PCの自作だ。ここからは、アキバで激安PCパーツを購入するコツとLGA 1156対応のASCII.jpオススメ激安PCパーツを紹介しよう。

Core i3/i5 激安自作のコツ!

 激安PCパーツ探しのキーワードは、“事前チェック”“週末”“足”だ。“事前チェック”は言葉のそのままで、アキバに出向く前に各ショップのホームページやショップ公式Twitterをチェックしよう。週末の特価品はむろん、CPUとマザーボードなどの同時購入による値引きやタイムセール、キャンペーンなどの情報を見つけられる。最近は、とくにTwitterが重要になる。新製品の入荷や特価品情報をつぶやいていることも多いのでチェックしよう。
 次は“週末”だが、アキバの各ショップは土日に向けて、数量限定特価品を用意している。製品によっては、オープン前に並ばないと購入できないことも多いが、並ぶ価値が大いにある価格で購入できる。なお、土日にアキバへ行けない人は、金曜日の夕方が意外にねらい目だ。土日のように特価品が出ていることは少ないが、週末に向けて製品の価格変更を行っているショップもあるので、通常の平日よりも安価に購入できることも。

多くのショップで行なわれているCPUとマザーボードなどの同時購入値引きは是非とも利用しよう。各ショップによって対象となる組み合わせは、まちまちだが1000円~3000円近い値引きは、激安自作にかなり重要だ

 そして最後の“足”は、とにかく足を使ってショップを巡ろうということ。週末に急遽値段を変更するショップや特価品を出すショップもある。ただ、ショップを巡っている間に、見つけた限定特価品が売り切れるなんてこともある。なので、特価品を見つけたときに、即決できるように購入を検討しているPCパーツの相場は調べておこう。

ZOA秋葉原本店では、壊れていても1000円でCPUを下取りしてくれる(2月28日まで)。毎週、木~日(祝日)曜日の定められた時間に全品3/6パーセントオフになるタイムセールをT-ZONE PC DIY SHOPが実施。6パーセントオフの金曜日と土曜日が狙い目だ

(次ページへ続く)

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