Active Directoryの構造を理解しよう
ディレクトリを構成するフォレスト、ドメイン、ツリーとは?
2010年03月02日 09時00分更新
マイクロソフトの資格と称号
マイクロソフト社には、マイクロソフト製品を扱う技術者を認定するための認定資格として「MCP(Microsoft Certified Professional)」がある。Windows Vista以降、MCP体系が変化した。最新の資格体系は以下の通りである。
。- MCTS(Microsoft Certified Technology Specialist)
- マイクロソフト認定テクノロジースペシャリスト
- 特定のテクノロジーに関する詳細な専門知識とノウハウを持つプロフェッショナルであることを証明する資格。1科目で該当する資格を取得可能。
- MCITP(Microsoft Certified IT Professional)
- マイクロソフト認定ITプロフェッショナル
- 特定分野の専門知識と職務遂行能力を証明する資格。データベース管理、データベース開発、ビジネスインテリジェンス、メッセージング、ユーザーサポートなどのサブカテゴリがある。ルールに基づき複数の試験科目に合格する必要がある。
- MCPD(Microsoft Certified Professional Developer)
- マイクロソフト認定プロフェッショナルデベロッパー
- Windows アプリケーション開発、Webアプリケーション開発、あるいはエンタープライズアプリケーション開発のスキルがあることを証明する資格。ルールに基づき複数の試験科目に合格する必要がある。
- MCT(Microsoft Certified Trainer)
- マイクロソフト認定トレーナ
- マイクロソフト製品に対する教育コースを実施するための資格。筆者も所有している。MCPの上位資格を取得していることに加え、マイクロソフト認定ラーニングソリューションパートナー(Microsoft CPLS)への登録など、いくつかの条件がある。日本では資格取得のための情報はCPLSにのみ公開されている。米国での要件は、米マイクロソフトのWebサイトに記載されているが、日本の要件と完全に同じではない。
上記以外に、アワード(表彰)として、「Microsoft MVP(Most Valuable Professional)」がある。MVPは、マイクロソフトの製品やテクノロジーに関する豊富な知識と経験を持ち、コミュニティやメディアなどを通して、知識や能力を多くのユーザーと共有している個人を表彰する制度である。
MVPになるには、年4回の審査(日本での予備審査と米国本社での審査)に合格する必要がある。審査に統一基準はなく、専門分野内での相対的な貢献度で評価される。またMVPは単年アワードとなっており、自動更新はされない。筆者は、2003年4月から2008年3月まで、Directory Services分野のMVPである。運がよければ4月に再びMVPとして継続できるかもしれない。
MVPには、ベータテストの優先参加権や、開発者とのミーティングの機会など、多くの特典がある。また、筆者を含む一部のMVPにはWindowsのソースコードの閲覧もできる権利まで与えられている。MVP審査を受けるには自薦でも他薦でもよい(日本語で構わない)。興味のある方はMVPプログラムのWebサイトを見てほしい。
本記事は、ネットワークマガジンにて掲載していた連載をまとめたものです。連載の一部は弊社刊行の書籍「Windows Serverマスターガイド」にも収録をしております。 ■Amazon.co.jpで購入
また、月刊アスキードットテクノロジーズでは、2010年3月号より本記事の執筆者である横山哲也氏による連載「Windows Server 2008 R2運用テクニック」を掲載しております。最新のWindows Serverの情報に関しましては、こちらもご覧ください。 |
この連載の記事
-
最終回
ソフトウェア・仮想化
スナップショットとクイックマイグレーションを使ってみよう -
第34回
ソフトウェア・仮想化
Hyper-Vの仮想マシンに「統合サービス」を入れよう -
第33回
ソフトウェア・仮想化
Hyper-Vの仮想マシンのハードウェアを設定しよう -
第32回
ソフトウェア・仮想化
Hyper-Vのインストールはネットワークに注意しよう! -
第31回
ソフトウェア・仮想化
Windows Server 2008の仮想化機能「Hyper-V」を活用しよう -
第30回
ソフトウェア・仮想化
Windows Server Update Servicesの活用方法とは? -
第29回
ソフトウェア・仮想化
Windows ServerをWindows Updateサーバにしよう -
第28回
ソフトウェア・仮想化
Active Directoryと連携できるIISの認証機能を理解 -
第27回
ソフトウェア・仮想化
Windows Serverの標準Webサーバ「IIS」を活用しよう -
第26回
ソフトウェア・仮想化
Windows ServerのCAでメールを安全に -
第25回
ソフトウェア・仮想化
Windows Server証明書サービスを設定しよう - この連載の一覧へ