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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第40回

錯綜するコード名の違いを一覧 CPUコード名まるわかり

2010年02月22日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/)

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デスクトップに負けず紛らわしい
モバイル向けCore i7/5/3とコード名の関係

 モバイル(ノート)向けCPUについても、大筋はデスクトップ向けと変わらない。ただしCore 2に関しては、クアッドコア製品は消費電力や発熱の問題で後期にごくわずかに出ただけであり、すべてPenrynで統一されている。

同じアーキテクチャーで製品名は3種類もある「Arrandale」

同じアーキテクチャーで製品名は3種類もある「Arrandale」(写真はCore i5)

 NehalemベースCPUも、Bloomfieldの構造はモバイル向けには適さないこともあってか、アーキテクチャー的にはLynnfieldと同じ「Clarksfield」と、Clarkdaleと同じ「Arrandale」のみである。ところがこのArrandaleがCore i3/i5/i7というすべてのラインナップに展開されているので、非常に紛らわしいことおびただしい。

インテルモバイルCPUのコード名一覧

アーキテクチャー
コード名
製造プロセス 製品コード名 製品
Penryn 45nm Penryn Core 2 Extreme X9000番台/QX9300
Core 2 Quad Q9000番台
Core 2 Duo T6000番台/T8000番台/T9000番台
Core 2 Duo P7000番台/P8000番台/P9000番台
Core 2 Duo SL9000番台/SP9000番台/
SU9000番台
Core 2 Solo ULV SU3000番台
Pentium T4000番台
Celeron 900/SU2300/T3000番台
Celeron M ULV 700番台
Nehalem Clarksfield Core i7-720QM/820QM/920XM
Westmere 32nm CPU
+45nm GPU
Arrandale Core i7-600番台
Core i5-430M/500番台
Core i3-300番台
Sandy Bridge 32nm N/A N/A
Silverthorne 45nm Silverthorne Atom Z500番台
Pineview-M Atom N450
Lincroft N/A

 ちなみにAtomは、「Silverthorne」のコード名で「Atom Z5xx」シリーズを展開した。この後継であるネットブック向けの「Pineview-M」は2009年12月に登場。MID向けに特化した「Lincroft」については、試作機の展示などが行なわれており、2010年前半に製品が投入されると思われる。


接頭詞までついて名前だけではわからない
Xeonの製品名とコード名

 最後にサーバー向けである。こちらは元々、以下のような型番が使われている関係で、コード名と製品は当初から入り乱れている。

  • MPサーバー(4プロセッサー以上:Xeon MP)は7000番台
  • DPサーバー(2プロセッサー:Xeon DP)は5000番台
  • UPサーバー(1プロセッサー:Xeon UP)は3000番台

 さらに、動作電圧や性能に応じて、頭にL/W/X/Wといった接頭詞まで付いているので非常にわかりにくい。

L:低消費電力版
TDPが65W以下が目安。
E:標準性能版
標準消費電力版。TDPが80~90Wが目安だが、これ未満でもEをつけている製品がある。
X:高性能版
高消費電力版。TDPがEよりやや高いもので、95W程度が目安。
W:ワークステーション向け
結果的に最高消費電力版となっており、TDPが100W以上。

インテルサーバーCPUのコード名一覧

アーキテクチャー
コード名
製造プロセス 製品コード名 製品
Penryn 45nm Wolfdale Xeon E3000番台/E5200番台
Xeon L3000番台/L5200番台
Xeon X5200番台
Yorkfield Xeon L3360/X3300番台
Nehalem Nehalem-EP Xeon E5500番台/L5500番台
Xeon W5500番台/X5500番台
Lynnfield Xeon L3426/X3400番台
Jasper Forest Xeon EC3539/EC5500番台
Xeon LC3500番台/LC5500番台
Celeron P1053
Westmere 32nm Westmere-EP N/A
Sandy Bridge N/A N/A

 また最近は、通信向けを示す「C」なんてものも登場してきており、さらにわかりにくくなっている。表でわかるとおり、XeonにはいまやWolfdale(Core 2 Duoベース)/Yorkfield(Core 2 Quadベース)/Nehalem-EP(Core i7-9xxと同じ構造)/Lynnfieldの4種類が混在している。さすがにClarkdaleベースの製品は存在しないが、その代わりつい先日には、「Jasper Forest」ベースの製品が投入されている形だ。

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