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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」第16回

まさかの「人間ボーカロイド」 プアミルクの奇妙な音楽論

2010年02月20日 12時00分更新

文● 四本淑三

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人間は死ぬと骨になって、そこで初めて「物」になれる

―― そもそも何で「人骨」なんですか?

あずき あっ、そこを訊くとまた長いですよ。

―― おっと、では手短に。

人骨 僕は人間が好きじゃないです。人と話すより物を触っているほうがいい。オートバイもそうですが。人間は死ぬと骨になって、そこで初めて物になれる。自分の理想の姿はそこだなと。

―― 実は先日、うちの親父の葬式があったんです。

人骨 ああ、それはお気の毒でした……。

―― それで骨を拾いますよね。その時、つまみ上げたものを見て「これは人骨だな」と。人骨と言えばプアミルク、プアミルクと言えば「樹海のスキャット」なんていうひどい連想が頭の中を支配してしまって。

樹海のスキャット

あずき えーっ!

―― おかげで葬式の間ずっと、鼻歌が「ルルル~ル~ル~♪」(「樹海のスキャット」のメロディ)でした。

あずき なんか嬉しいですよね。

――いや、ひどい話なんですが。

人骨 嬉しいなあ。

―― だからひどい話なんですけど。人間性を疑うというか。

人骨 僕も人間性は最低です。世の中の常識とかモラルに付いていけないです。自分で正しいと思ったものはことごとく否定される。

―― そこを曲げて売る気もないんですよね?

人骨 考えたこともないです。これはただの趣味だし、僕の作る曲に経済的価値なんてありません。著作権の話にも興味ありません。今みたいに数十人でもいいから、好きだと言ってくれるコアな人がいる状態で満足しています。なんにも期待されずに、好き放題やりたいです。

あずき 私も謎だったんですよ。ニコニコで始めたのも謎だったし、ライブもやりたくないって言うし、いい話をもらっても蹴るし。

人骨 好きなことでお金を稼ぐと楽しくなくなっちゃいますよ。あずきくんも「ダメだダメだダメだ! そんなので出せるか! 録り直し!」とか言われたら嫌でしょ?

あずき それは嫌ですよね。

人骨 基本的に自己満足なんです。ニコ動で発表するのは、自分の家に置いといたものをドア開けて外に出すかどうかの違いだけ。

―― では今の音楽業界を見てどうとかいう意見は……もちろんありませんよね?

人骨 今の音楽業界ってどこにありますか? 70年代のCDしか買わないので分からないです。

(インタビューパートはここで終了です。読者の皆さんはプアミルクの「ミルクちゃんのテーマ」をエンディングテーマとしてお聴きいただきながら、引き続き「メンバー3人が選ぶベストアルバム7選」をお楽しみください)

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