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今さら聞けないSharePoint超入門 第2回

情報アクセスを最適化する機能を知ろう

SharePointの中核機能「ポータル」とは?

2010年03月25日 06時00分更新

文● 村田聡一郎/リアルコム

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SharePointの用途としてもっとも多いのが、ポータルである。実際、SharePoint 2003 までは、正式名称は SharePoint Portal Serverという名前だった。BP研究会会員企業の状況を見ても、全体の9割前後の企業はSharePointでポータルを構築している。

 さて、SharePointに限らないが、ポータルとは、つまりポータルに求められる要件とは何であろう?それはひと言でいうと、社員が見たい(あるいは社員に見せたい)情報に、はやく確実にアクセスできるようにすること、つまり「情報アクセスを最適化すること」である。

 では「情報アクセスの最適化」を実現するには、どのような機能があればよいのだろう?一般的には、下記の4つの機能が求められている。

ナビゲーション
・サイト間ナビゲーション:初めてアクセスしてきた人(たとえば新入社員)でも、目的のサイトへ無理なく移動できる、迷子にならない
・サイト内ナビゲーション:サイト内で目的のコンテンツへ無理なく到達できる
重要情報のプッシュ
・ユーザー(社員)が見たい、あるいは見せたい情報が自然に目に触れるよう、トップに表示する
・新着情報については、人手をかけずとも自動的に更新される
検索
・既知の(存在しているとわかっている)情報に、ナビゲーションをたどるよりも早く到達できる
・未知の(あるかどうかわからないが)キーワードから関連するコンテンツを効果的に引き出すことができる
データストア
・ポータルが表示するコンテンツを実際にストア(保管)しておく
・ニーズに応じてビューを変えたり、持たせるプロパティを追加したりといったことが設定できる

 SharePointはもちろん、そうした「あるべきポータル」を簡単かつすばやく構築するのに便利な機能を備えている。以下、ごく概要ではあるが解説していこう。ただし、情報アクセス最適化の4番目にあるデータストアについては次回で詳述する。

SharePointのポータルサイトのイメージ

サイトはSharePointの基本

 外形的にいうと、SharePointはツリー状につらなった「サイト」で構成されている。サイトとはざっくり言うとWebの1ページのことだ。

 SharePointの特徴は、URLが物理的な構成ときれいに一致していること。つまりURLを見れば今自分がどのサイトの下にいるのか、というツリー構造が一目瞭然である。

SharePointサイトのツリー構造

 SharePointは、ツリー構造を複数持てる。これを「サイトコレクション」と呼ぶ。コレクションとは「集合体」の意味だ。

 ちなみに、サイトコレクションつまりツリーをいくつ持つことにするかは、かなり重要な意味を持つ。というのは、ツリー内でのサイトどうしの連携は比較的強いが、ツリーがわかれると連携は相対的に弱くなってしまい、連携できない項目がほとんどだからだ。

サイトコレクション(同一ツリー)をまたがると、コンテンツクリエWebパーツが使えない

(次ページ、「グローバルナビゲーション(トップリンクバーとパンくずリスト) 」に続く)


 

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