複数のチューナーを接続してダブル録画以上にする
「多チャンネル録画」
家電レコーダーでは機器内に2つのチューナーを搭載し、同時に2チャンネル録画が可能な「ダブル録画機能」がエントリーモデル以外では一般的になっているが、PC用チューナーでも同様の製品や仕組みがある。
形としては2つに別れる。1つはレコーダーのように1製品でチューナーを2基搭載しているダブルチューナータイプ。例えば、ピクセラのPCIエクスプレス接続3波ダブルチューナー「PIX-DT096-PE0」やアイ・オー・データ機器のUSB接続地デジダブルチューナー「GV-MVP/HZ2W」が挙げられる。
特に「PIX-DT096-PE0」は、3波ダブルチューナーなので、地デジの2番組同時録画はもちろん、地デジとBSを同時録画したり、BSを2番組録画することができるため、地デジもBSも録画して後で見ることの多いユーザーには便利な製品だ。
もう1つは複数台のチューナーをPCに接続、または内蔵して、PC全体で複数録画をサポートするタイプだ。これを得意としているのがアイ・オー・データ機器だ。「mAgicTV Digital」を搭載する現行製品はすべて対応になっており、最大8台までの接続が可能。また、同社が販売しているアナログチューナー製品とも併用できるのが特徴だ。ほかにもWindows 7のメディアセンター機能も多チャンネル接続に対応している。
複数台のチューナーを使う場合、PCで視聴できる映像は1つに限られるが、同じ時間に撮りたい番組が重なってもチューナーの台数分のチャンネルを録画できるのが利点だ。この部分を重視するならば、必然的にアイ・オー・データ機器の製品をチョイスすることになりそうだ。
キーワードに関連した番組を自動で録画する
「おまかせ録画」
あらかじめ設定したキーワードにヒットした番組を自動的に予約設定する機能だ。毎週放送されている番組名を入れれば、自動的に毎週録画してくれるのはもちろん、気になる芸能人やスポーツ選手などの個人名、サッカーやアニメといったジャンルなど、「とりあえず撮っておいて後で選んで見たい」という場合に役立ってくれる。
これも家電レコーダーでは比較的なじみの深い機能だろう。たとえばソニー製BDレコーダーでは「おまかせ・まる録」という機能名で搭載されている。ついつい見たい番組の予約設定を忘れてしまう忙しいユーザーにはありがたい機能と言えるだろう。
とはいえ、キーワードを入れすぎると録画する番組が多くなってしまいHDD容量を圧迫するためこの機能を使うときには録画専用のHDDを1台用意するぐらいの準備が必要だ。アイ・オー・データ機器の「mAgicTV Digital」、バッファローの「DT-H45/U2」などが搭載している。
深夜番組などの時間が急に変更されても大丈夫
「予約時間の自動変更」機能
野球などのスポーツ番組が延長された、急遽大きなニュースが飛び込んできたなどで、その後の番組の時間が変更になり、予約していた番組が撮れてない……という経験があるユーザーは多いだろう。そんなときに便利なのが、予約時間の自動変更だ。
デジタル放送用チューナーではEPGから番組を予約をすれば、番組開始の直前に番組データを参照し、自動的に録画開始時間を変更してくれる。アナログ放送の時にはなかったメリットである。
この機能は各社製品が標準搭載しているが、ピクセラの「PIX-DT096-PE0」などは、甲子園の野球中継のように放送するチャンネルがNHK総合からNHK教育にリレーするような場合でも移行に追随してくれる機能も持っている。

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