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職人が丹精込めて作る! 量産型ジムっぽい何か

2010年02月13日 18時00分更新

文● 藤山哲人/工作協力● 名古屋 開登

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ジムっぽい何かの目から作っていこう!

 ここで使ったのは、比較的入手しやすいエレキット製の「電飾パレード」だ。1枚の基板だと8個しか制御できないので、2枚使ってカスケード接続に16個にした。

パッケージと中身。電池ボックスとLED、右から2番目の袋に入っている抵抗は使わない

 エレキットからは似たようなキットとして「スーパー流星フラッシャー」というものが発売されているが、こちらは1度に4つのLEDを点灯させる外付けの回路が面倒なので「電飾パレード」をお勧めしたい。

「スーパー流星フラッシャー」はマイコン制御でいろんなパターンで表示できるが、改造が大変なのでジムの目には不向き

 「電飾パレード」とほぼ同様の動きで、ワンダーキットから発売されている「LED順送りキット」は、外付け回路なしに4つのLEDを同時に点灯可能だ。ただ通信販売以外だとちょっと入手しづらいかも? とはいえ、いずれもアキバの千石電商で入手可能だ。

トランジスタでLEDを駆動しているので、外付け回路なしに1列4灯のLEDを点灯できる。でもあまり店頭で売ってないのが難点

 まずは目となるLEDの半田付けから。写真のようにLEDの足の向きを合わせて、短い足は4本まとめて電源のラインに接続する。長い足は4本をまとめて、最後に1/2W 300Ωの抵抗を入れて「電飾パレード」に接続できるようにしておこう。

基板の部品面と半田面。LEDの向きをすべてそろえること! 4灯×16列(全54灯)の半田付けは、かなりシンドイ……

 キットの制作はマニュアルに従っていけば、数時間で完成するだろう。同じものを2つ作れば、1列4灯のLEDを16列順次点灯できるようになる。ただこのキットは、基板上に付けたLEDを点灯させるのでLEDは取り付けないこと。また基板上の抵抗R1~R4とR6~R9は、LEDに流す電流を調整するものなのでキットには1.2kΩの抵抗が入っているが使わない。その代わりに10kΩの抵抗を入れてやろう。こうしてICから点灯パターンの信号(信号なので微弱電流でOK。だから大きな抵抗を入れる)をトランジスタに入れて、LEDを点灯させるのはトランジスタに任せる。

R1~R4、R6~R9を1kΩに変更した基板。オレンジ色の部品は、LEDの流れる速さを調整するボリュームだ

 面倒に思えるかも知れないが、ICからの電流では1度に4灯のLEDを点灯させるだけのパワーがない。それゆえ実際の駆動はトランジスタにお任せするのだ。
 今度は電飾パレードからの信号を受け取ってLEDを点灯させるためのドライブ回路を作る。必要なのは、2SC1815というポピュラーなトランジスタ16個。

これまた数が多いので半田付けが面倒だ……

 トランジスタを刻印面から見て、左のエミッタは16個をまとめて電飾パレードのマイナス(GND)に接続。中央の足(コレクタ)は、4つのLEDの長い足をまとめた基板の抵抗を挟むように接続。トランジスタの右足(ベース)は、電飾パレードのLEDを取り付ける三角マーク側に接続しよう。間違えて|側に接続しないように注意する。

1列分のLED駆動回路。これを16列分作る

 最後にLEDの短い足をすべてまとめた電源ラインに、電飾パレードの+の電源を接続。またPCの電源分岐ケーブルなどを使って、電飾パレードに5Vの電源とGNDラインを接続する。これでPCに接続すれば、LEDが流れるように光るハズだ。

配線を終えるとこんな感じで、もしゃモシャの電線になる。ふぅ~

 目の部分は、2つの5インチベイを使って制作。透明アクリルを写真のようにペイントして、裏側は光が漏れないようにシルバーやブラックでペイントしておく。

目の形はペイントで処理。裏面は光が表面に漏れないように、ブラックとシルバーを重ね塗りしよう

 グフっぽい何かを作ったときは、フロントパネルにスモークのアクリル板を使ったが、劇中のジムはどうやらハーフミラーでできているっぽい。そこで透明のアクリル板の裏側から、自動車用のハーフミラーフィルムを貼り付ける。

自動車用のハーフミラーフィルムを裏から貼り付ける

 あとはグフっぽいのと同じように5インチベイに合う底板と取り付けネジの穴をつけて基板を実装していくと、こんな感じの目ができあがる。

ハーフミラーの仕上がりはこんな感じ

基板類の実装はこんな感じになる

(次ページへ続く)

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