光学ドライブを予備バッテリーに交換したり、最軽量モードにも
MGシリーズの大きな特徴のひとつが、内蔵光学ドライブを別のパーツに交換可能な「モバイル・マルチベイ」である。標準状態ではDVDスーパーマルチドライブが取り付けられているが、裏面のノッチをずらすだけで手軽に取り外しが可能だ。別売りの増設用バッテリーを装着したり、別売りのカバーだけにして最軽量状態で持ち歩くことも可能だ。
MG/G75はディスプレーのLEDバックライトを採用したり、マグネシウム製の天板カバーを採用するなどの軽量化により、光学ドライブ込みで重さ約1.66kgと、非常に軽量に仕上がっているのも大きな特徴だ。光学ドライブを外してカバーに変えた場合には約1.52kgとなり、さらに軽々と持ち運べるようになる。
バッテリー駆動時間とパフォーマンスは?
MG/G75を使ってバッテリー駆動時間とパフォーマンスをテストしてみた。MG/G75のバッテリー駆動時間は、カタログ値では標準バッテリーのみで最大約6時間となっている(光学ドライブ非装着時)。今回のテストでは、省電力モード時には光学ドライブの電源をオフにする設定にしたものの、ドライブ自体は装着したままの標準的な状態で計測した。計測にはBBenchを使用し、計測条件はVAIO Sと同様である。
満充電からのテストの結果は、プリセットの「バランス」モードで2時間42分、「省電力」モードでも3時間2分という結果となった。カタログスペックの半分にしかならないが、常にネットワークアクセスを続けるとこの程度の時間しか持たないのだろう。
パフォーマンスの測定も、VAIO Sと同様に行なった。PCMark05の結果は、CPUのスコアが6323と、VAIO Sを大きく上回るパフォーマンスを示した。HDDのスコアは5114とほぼ同等だ。Core i5のターボ・ブーストによるクロックアップの差が、CPUスコアに大きく現れたのだろう。
CPU | Memory | Graphics | HDD | 3DMark06 総合 |
---|---|---|---|---|
6323 | 5729 | 2584 | 5114 | 1950 |
グラフィックスのパフォーマンスは、PCMark/3DMark共に、やはりVAIO Sを少し上回る。グラフィックス機能はどちらもCPU内蔵のIntel HD Graphicsであるので、CPU性能の差だけMG/G75の方が有利となる。どちらも3Dゲームを除けば、パフォーマンス的には十分だろう。
OSは32bit版のWindows 7 Home Premiumがプレインストールされている。加えて、64bit版のリカバリーディスクが付属するので、リカバリーが必要になるとはいえ、64bit版OSも使える。既存資産の流用に向いた32bit版と、先進的な64bit版双方を使えるのは評価できる利点と言えよう。そのほかに、Office Personal 2007 with PowerPoint 2007も付属している。
実売価格は17万5000円前後。VAIO Sよりはやや高いが、軽さと性能で上回る高性能さは魅力的だ。メインマシンにもなる優れたモバイルノートと言えよう。
FMV-BIBLO MG MG/G75 の主な仕様 | |
---|---|
CPU | Core i5-430M(2.26GHz) |
メモリー | DDR3-1066 4GB |
グラフィックス | CPU内蔵 |
ディスプレー | 13.3型ワイド 1366×768ドット |
ストレージ | HDD 500GB |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
無線通信機能 | IEEE 802.11b/g/n |
サイズ | 幅316×奥行き227×高さ24.2~32.3mm |
質量 | 約1.66kg |
バッテリー駆動時間 | 最大 約6時間 |
OS | Windows 7 Home Premium 32bit/64bit |
実売価格 | 17万5000円前後 |
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