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人気ボカロPV作家が語る、どん底からの再出発

2010年01月22日 12時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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これからも半プロとして「好きなものを楽しく」を徹底したい

―― ニコニコで「作らないと作家として忘れられる」という恐怖はありませんか。

三重 逆にそういう縛りがあると、作りたくなくなってしまうんです。けど、あまり楽師(ボーカロイドP)さんを待たせたくないので、作ろうと思ったらすぐ出そう、という感じですね。声をかけたら、数日中に完成させるようにしています。

―― PVは曲+イラスト+動画という組み合わせから出来ていると思うんですが、その中で「自分」が占める割合はどのくらいのものなんでしょう。

三重 10~15パーセントくらいですね。曲ってPVなくても成立するわけじゃないですか。逆にPVは曲なり絵がないと成立しないんですよ。1回ドロップアウトしてる人なので、むしろ粗末に扱ってくれていいですよ、という立場です(笑)。

―― MAD作家などと比べて、PV作家は個人としてなかなか評価されないですよね。

三重 ボカロのPVというのは裏方だと思うんです。その分(作品が)ウケれば勝手に評価が上がると思うんですよね。「Nebula」ほどのPVになれば大抵の人は知っている。だから進んで評価を上げるために頑張る必要もないのかなと。



―― もっと評価をされたいとは思わない?

三重 結果を求めすぎることの恐さを知っているんですよね。あくまでも自分は好きなものを作っていたいし、その結果、気に入った人がずっと見てくれればいい。ただ作るときは曲とのケンカで、映像に自分のオリジナリティを出したいとは思っています。

―― すべての業界からとにかく広告費が削られている今、これから「PV」で食べていく気はありますか。

三重 映像で食べていこうとすると、ますます何でも作れる必要が出てくると思うんです。それに加え、アマチュアが1ヵ月で作るものはプロなら1週間で作って、と言われる。それが出来ないとやっていけない。話があったら受けますが、それだけで本格的に食べていけるかと聞かれたら……ちょっと、怖いですね。

―― ニコ動の作品をポートフォリオと考えて、1つ1つ仕事をもらっていくと。

三重 (ニコ動内の)コラボもそうなんですよね。自分の作品を見て、声をかけてくれた人のためには映像を作ります。割と暴走して、全力で作ったりします。

―― 映像制作の仕事をつづけるために営業をしていくことはしない?

三重 しません。仕事がつづけば御の字ですけど、なければまたボカロのPVを作りつづけるだけです。好きなまま、ずっと作りつづけていればいいんじゃないかと。逆に、好きでもないものを作って、そこを曲げちゃうのは失礼かなと。

―― もうネトゲには戻らなそうですか。

三重 あれはダメですね。そのときのことをたまに思い出すんですよ。寝る時間を削ってまで「この人に勝つ」とか……。これからは楽しく動画を作りつづけたい、今自分に出来ることを楽しみたいと思ってます。

プレゼント企画は締め切りました。多数のご応募ありがとうございました。(2010年1月26日)

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