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そこまでやる? iPhoneで往年の名楽器を「再生」した二人組

2010年01月16日 12時00分更新

文● 四本淑三

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ロック好きなら知っている名器「ハモンドオルガン」をアプリで再現してしまった二人組。左が山崎潤一郎さん、右が笠谷真也さん

Pocket Organ C3B3

 キース・エマーソンやジミー・スミスが愛用した、往年の名楽器「ハモンドオルガン」をシミュレートしたiPhone/iPod touch用アプリが「Pocket Organ C3B3」(iTunes)だ。

 世界的なヒットとなったギターアプリ「Pocket Guitar」(iTunes)の笠谷真也さんと、超マニアックな楽器アプリ「Manetron」(iTunes)の山崎潤一郎さん(関連記事)というスーパーコラボレーションから産まれた作品だけに、今までのオルガン系アプリにはない本格派。60~70年代のロックやジャズに頻出する本格的オルガンサウンドが手軽に楽しめる。

 魅力はハモンド独特の音量調整システム「ドローバー」による正弦波加算方式の音作りが楽しめること。音源はサンプリングではなくリアルタイムに生成されたものだ。それに加え、ハモンドサウンドに欠かせない「レスリースピーカー」(アンプ内蔵の回転式スピーカーシステム)効果も再現している。さらには加速度センサーを利用し、ディープ・パープルのジョン・ロードが多用した「リバーブショック」(オルガンに衝撃を与え、内部のスプリングをぶつけて音を出す方法)や、演奏の見せ場に欠かせないグリッサンドの音も出せる。

▲スペンサー・デイビス・グループ(スティーブ・ウインウッドが在籍)の往年の名曲「ギミー・サム・ラビン」に乗せたPocket Organ C3B3の概略説明

 モバイル楽器として「実用」になるのはもちろんだが、エンターテイメント性の高い作り込みは、曲が弾けなくても、さわって音を出しているだけで楽しい。本物のハモンドオルガンを知っている人にとっては、精巧なミニチュアを手にしたときのような「そこまでやるか?」という驚きや面白さがあるに違いない。というわけで「そこまでやってしまった」このアプリの作者お二人に話を聞くことにしたのである。

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