一見するとGRDIII+GX200のようなスペックだが……
S10には有効約1000万画素1/1.7型のCCDセンサーを搭載しているが、これは同社の「GR DIGITAL III」(以下GRDIII)と似たスペックだ。さらにレンズは35mmフィルム換算で24-72mm F2.5-4.4で、こちらは同じく「GX200」と似たスペックとなる。
つまり、単純にみるとGRDIIIのイメージセンサーとGX200のレンズを組み合わせたようにしか見えない。しかし、最高撮影感度はGRDIII/GX200のISO 1600から、GXRではISO 3200へと一段上がっている。単純に組み合わせただけではないことがこのあたりからはうかがうことができる。
さらにS10ではCCDシフト方式の手ブレ補正機能も組み込まれている。カメラボディはマグネシウム合金を使用し、剛性感と高級感を兼ね備えている。カメラユニットも同様の質感で組み合わせたときの見た目に一体感がある。
ボディとカメラユニットを着脱するのに使用しているのは、一眼レフのマウントとは違ったガイドレールを用いたスライド機構。信号ピンの接合部分はノートパソコンのドライブベイの信号ピンに似た形状になっていた。
着脱したときの感触は剛性感があっていいのであるが、一眼レフのマウントでは新品のころはびくとも動かない接合部が繰り返し使用しているうちに少しすれるようになってくる。あまりにひどいときにはそのマウントの金属部分を交換することで新品時の精度に戻すことができるのだが、GXRのガイドレールにどの程度の耐久性と部品交換のしやすさがあるかは未知数で興味の湧くところである。
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