TMPGEnc 4.0 Xpress
次はCPUのパフォーマンスを見るため、エンコード性能をチェックしてみよう。TMPGEnc 4.0 Xpressにて、解像度1280×720ドット/WMVのHDムービーをMPEG4/AVC(H.264)にエンコードする時間を計測してみた。
HTによる論理4CPUとなるi5-661は、2CPUとなるE8600よりかなり高速なものの、i5-750には及ばない結果となった。動作クロックで大幅に上回るi5-661だが、物理コア数の違いを埋めるほどの効果はないようだ。それでも、Core 2 Duoシリーズからの乗り換えとして、i5-600シリーズは十分に恩恵があるだろう。
続いて3DCGレンダリングのCineBench R10にてCG出力をしてみた。こちらの結果も、エンコードと同様となっており、高クロック+HTは、物理4CPUには、やはり届かないことが分かる。こういったCPUをフルに使うようなアプリケーションにおいて、物理2コアのi5-600シリーズでは少々役不足のようだ。それでもE8600には一定のアドバンテージを持っているため、ライトユーザーが乗り換えの選択肢としては悪くなさそうだ。
モンスターハンターフロンティアオンライン
それでは、実際のゲームパフォーマンスはどうだろうか。3Dオンラインゲームの代表として、モンスターハンター フロンティアオンライン(以下、MHF)の結果を見てみよう。MHFのプレイアブルな目安は1500以上だが、1024×768ドットでかろうじて超えることができている。E8600+G45に比べれば、遥かに快適だが、別途ビデオカードを挿したときのような快適さは望めないという点も指摘できよう。
Call of Duty Modan Warware 2
続いて、DirectX 10に対応するCall of Duty Modan Warware 2の結果を見てみよう。MHFの結果より、1280×1024ドット以上のスコアは意味がないため、1024×768ドットでのスコアを掲載しておく。グラフィックス設定は、インストール時の標準設定だ。
ここでは、エントリーレベルのGPUである、GeForce 210が一歩、抜きんでており、i5-661は、やや遅れを取っている。30fps前後の5fpsという差は大きく、見た目にもi5-661はかなり苦しいという印象だ。
バイオハザード5
もう少し重いタイトルということで「バイオハザード5」の結果を見てみよう。こちらもDirectX 10モードで計測している。グラフィックス設定はすべて「低」としている。
E8600+G45に比べれば倍ほどのフレームレートがi5-661では出ているため、バイオハザード5を内蔵GPUで遊ぶという目標は達せられるものの、ウリであるはずのグラフィックスのディティールが大きく損なわれるという点、メニュー画面での重さ、マウス追従性の悪さなどが目についてしまい、プレイアブルと断じるのは厳しい。スコア上では30fpsを超えているが、やはりGeForce 210と搭載時に比べ、プレイ感でかなり劣る点は否めない。
(次ページへ続く)
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