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今年も年始から運試し

Apple Store「Lucky Bag」の中身を大公開!!

2010年01月02日 20時30分更新

文● 倉田吉昭

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総評:申し訳ないが、今年は失格!

 最後にLucky Bagについての総評をまとめたい。

 Lucky Bag単体で見れば、購入金額の約2倍以上ということでお買い得感は高かった。人気商品であるiPod nanoを中心として、音楽を楽しむためのグッズで構成していたのも事前に発表していたテーマ通りだ。

 とはいえ、正直に言えば今回のLucky Bagには大きな不満が残った。昨年のセットとほとんど中身が変わらないからだ。

 商品そのものは一部違っているものの、iPod nanoとクリスタルジャケット、アームバンド、NIKE+iPod、USB電源アダプター、それに高級イヤフォンとDockスピーカーという構成はまったく変わらない。「昨年が好評だったので、とりあえず同じ構成で出してみました」という意図が感じられるのは筆者の勘違いだろうか?

 もちろん初めてiPodシリーズを手にした人にはうれしい内容で、かつ福袋の内容にケチを付けるのはお門違いだということは百も承知である。

 しかし、正月の早朝から並ぶユーザーはブランドロイヤルティー(忠誠度)が高いユーザーである——というのは2008年のLucky Bagレポートでも書いたこと。寒い中並んだユーザーは「できのいい製品セット」を買いに来ているのではなく、「何が入っているのだろう」「中に入っているもので何ができるのだろう」という期待や夢を買いに来ていると言っていい。

 そうしたユーザーの期待に応えるには、Apple Store側も単に製品を価格に合わせて詰め込むのではなく、利用シーンの提案やストーリー性を組み込んでほしい。手前味噌ながら、筆者の予想はAppleが「ミュージック」というテーマや現在イチ押しの製品を中心に、ユーザーにどのような利用シーンを提案したいのか、ということを考えて構成してみたつもりだ。


 また、行列の対応についても意見がある。今年は例年とは異なり、Lucky Bagの予定数を超える人数が並んでも列を解散せず、そのまま並び続ける方式をとった。列の後半の人はお目当てのLucky Bagが買えないにも関わらず、開店後も列に並ぶこととなった。

 これはあまりに不親切だ。列のハンドリングも決してうまかったとは言えず、ストレスを感じた人も多いだろう。開店後の拍手やハイタッチといった演出も結構だが、もう少しお客様全体のことを大事にしてほしい。


 正月から来年の話をするのは、鬼も笑えないくらい気が早い話だが、アップルに対して提案したいのは、来年のLucky BagではiPod袋とMac袋の2つに分けてみてはどうか、ということだ。

 3万円程度の「iPod Lucky Bag」と、5〜7万円程度でMac miniやMacBookと周辺機器、ソフト類が入った「Mac Lucky Bag」があれば、すでにiPodを持っていたり、Windowsユーザーも興味を持つのではないだろうか。

 5万円のLucky Bagは事例があるし、Macもかなり低価格化したのだからバッグに組み込みやすくなったはず。ぜひご一考いただきたい。


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