グループウェア「desknet’s」をはじめとしたアプリケーションを開発するネオジャパンが、「グループウェア 開発・販売 10周年記念式典」を開催し、同社と取引のあるパートナー各社が参加した。
式典で、10年間の歩みが説明されたので紹介する。
ネオジャパンが設立されたのは、1992年2月29日。本業は受託開発で、東京電力のUNIXネットワーク上のOAシステムや自動車メーカーの工場OA化、証券会社の社内稟議システムなどを開発していた。そのほか、1993年にはGUI開発パッケージ「TAMA」や、1995年にはPCサーバー「PYRO」の制作販売、1999年にはUPSのネット販売などを手がけていたという。
当時は北府中駅近くの、居酒屋の3階に居を構え、創立メンバー4名と社員で、総計10名の陣容であった。
そんな中、1999年1月に登場したのが、desknet’sの前身となるWebグループウェア「iOffice 2000」だ。desknet’sは、同年3月にはLinux版を、8月には携帯電話対応版を相次いでリリースしている。
2001年の「iOffice 2000」の頒布や使用許諾の差し止めといった“事件”を経て、2002年には著作権侵害による訴訟が棄却される。同年には、desknet’sとそのエンタープライズ版である「desknet’s Enterprise Edition」も登場した。
ネオジャパンのスタッフにとって、大きな出来事となったのは2004年の横浜ランドマークタワーへの移転だろう。当時いくつか分散していたオフィスをランドマークタワーに集結し、現在まで続く活動拠点ができあがったのだという。
製品ラインナップ上のトピックとしては、2006年に登場した「Applitus」も取り上げておきたい。Applitusは単にネオジャパンの製品をSaaS化するだけではなく、他ソフトウェアベンダーのアプリケーションも動作させるSaaSプラットフォームであり、現在は20種類のサービスを提供している。
その後desknet’sだけではなく、大容量ファイル転送ソフトの「DAX Extra」(2007年)やWebメール「Denbun」(2007年)、イントラSNSの「desknet’s SNS」、desknet’s Enterprise Editionに「ガジェット対応ポータル」機能を追加(2008年)したほか、今年に入ってからはパンデミックや災害対応の安否確認機能を備えたdesknet’s V7.0がリリースされている。また最近では、iPhone対応も話題となった。
来年の同社は、やはりクラウド関連に重点を置くという。具体的には、Applitusの充実が図られるだろう。この10年の歴史を振り返れば、その都度技術的な流行をキャッチアップしている同社だけに、来年の動向もまた、見逃せないものになりそうだ。
