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今、明かされる「ニコ動」「ニコ生」誕生の舞台裏

3日でニコ動を作ったネ申「戀塚氏」に取材してみた

2009年12月28日 12時00分更新

文● 全農連P、広田稔/ASCII.jp編集部

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内部的には「毎分ランキング」もある

── ニコ動を日々、技術面から支えるうえで、大変なところをお聞かせいただけないでしょうか。まず、戀塚さんは週に何時間くらいニコニコ関連のサービスを利用していますか?

戀塚氏:何時間ですかね。流石に仕事はしていますので、ぶっ続けで見ているわけではないです(笑)。「はてなブックマーク」など、面白そうな動画を見つけられるアンテナを張っておいて、それらに引っかかった作品を見に行く感じで、あまり自分からは探していません。


── ニコ動内のランキングから動画を探すという人も多いです。戀塚さんも使われていますか?

戀塚氏:毎時ランキングはあまり見ていないですね。ランキングといえば、動画投稿サービス「SMILEVIDEO」の配信サーバーを管理するために、内部的には「毎分ランキング」が見られるんですよ。


── それは見たい(笑)。

戀塚氏:かなりカオスな内容で、過去にはアニメ本編のように、絶対に毎時ランキングにも出ない動画も多く含まれていました。

 アニメ本編は権利者の要請によって削除されていますが、中にはユーザーが自主的に消す場合もあるんです。投稿された動画がアニメ本編の「丸あげ」なのかどうかは、どうしても人の目で数分見なければ分からない。そのタイムラグを突いて、掲示板などで告知して「数分上げたら消す」っていう人もいる。毎分ランキングを見ていると、ユーザーのそうした行動が見えてきます。

 自主削除しなければ、10分くらいで検閲に引っかかって消えるというのも分かります。今ではほとんど目立ちませんが、初期の頃は人気のアニメは何度も投稿されていたんです。花火のように、上がっては散ってという感じで。


── そもそも毎分ランキングは何のためにあるんですか?

戀塚氏:分単位でユーザーの動きを見ていないと、配信サーバーが対処できないことがあるんです。

 以前、とあるゲームのMADを24時間流す「祭り」がありましたよね。あれは事前に日時が告知されていたので、ファンもその時間に合わせてニコ動を見ようとする。だから、オープニング動画にものすごいアクセスが集まって、毎分ランキングでいきなり1位に現れたりします。

 ニコ動では、アクセスの頻度に合わせていくつかの配信サーバーを使い分けています。投稿直後の動画は人気が出るか分からないので優先度が中程度のサーバーを使い、その後のアクセス頻度に合わせて優先度が高かったり、低かったりするサーバーに振り分けるという感じです。

 でも、「祭り」のようにいきなりアクセスが集まったら中程度のサーバーでは対応できずに落ちてしまうので、速やかに優先度の高いサーバーを使うように指示しなければいけない。そんな不測の事態を確認するために、毎分ランキングはあるんです。


── お話を聞いているとユーザーのわがままにつき合っていただいているようで「サーセン」という気分になります。技術者から見て「これだけはやめてくれ」というユーザーの行為はありますか?

戀塚氏:いや、基本的にはどんな使い方をしても回るようにシステムを作るのが開発の使命だと思っているので、外からできることは何でもやって欲しいという感じです。

 その上で再生数やマイリストの工作のような、「あまりにも外から見て不公平」という行為は、そのつど対策していくという感じです。コードの解析だろうと、開発者としては歓迎している感じです(笑)。


── 少し前にはある動画で「1時間に20万再生を入れる」という工作がありました。そういうのは悪質と感じますか?

戀塚氏:不公平なことにならないのであれば、いいかなぁという気持ちはあります。誰も得しないような動画を工作で毎時ランキング上位にあげても、結局、1時間で消えていくので、そういうのは気にしなくてもいいんじゃないでしょうか。

 むしろ、「逆工作」と言われている、人気の動画をランキングから落とそうとする行為は悪質だと思います。大文字で「ツマンネ」と出るような、心ないコメントを書くのもやってほしくないことですね。

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