このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

春に大画面テレビが激安で入手できる?

今年は本当に買い時か!? 2010年の薄型テレビ&BDレコ予想

2010年01月06日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
2009年後半に話題性を集めた東芝の「CELL REGZA」(発表会の様子)

2009年後半に話題性を集めた東芝の「CELL REGZA」(発表会の様子)

 あけましておめでとうございます。今年も各社のAV機器から注目機器を選りすぐって、紹介していきたいと思います。

 さて、今回は製品の買い時や最新モデルの登場タイミングなどを予想していく初夢企画をお送りしたい。地アナ放送の終了まで1年半となり、地デジ化へ向けた需要はまだまだ続くし、なんといっても今年は2月の冬季五輪・バンクーバー大会や夏のワールドカップ南アフリカ大会とイベントも多い。そういうイベントイヤーには、各社も例年力の入ったモデルを投入してくるもの。とても楽しみな1年になりそうだ。


前半は省エネ&エコ、後半は怪物モデルも登場した薄型テレビ

2009年1月、真っ先に「エコテレビ」を投入したのはパナソニック。以降、各社が相次いでエコテレビをリリースした

2009年1月、真っ先に「エコテレビ」を投入したのはパナソニック。以降、各社が相次いでエコテレビをリリースした

 まずは、昨年の薄型テレビの動向を軽く振り返ってみよう。昨年は、世界的な不況にさらされながらも、「エコポイント制度」などにより薄型テレビは比較的好調だったようだ。とはいうものの、不景気を反映したムードは色濃く、今後も継続する大きなトレンドが注目を集めた。それが「省エネ&エコ」。昨年の春から本格的に低消費電力を売りにしたミドル~エントリークラスのモデルが各社から登場し、今では売れ筋の商品はすべて「省エネモデル」という格好になってしまった印象。省エネ効果の高い製品にポイントが付加される「エコポイント制度」が継続することもあり、この傾向は今年も続くだろう。

 後半には、昨年の薄型テレビ最大の話題と言える「CELL REGZA 55X1」が登場。そのほかにも画質・音質にこだわったテレビは登場しているのだが、残念ながら、「CELL REGZA」のインパクトには及ばなかった印象だ。

2009年9月に発表された「LED AQUOS」

2009年9月に発表された「LED AQUOS」

 ここでキーとなるのが「LEDバックライト」。昨年は画質・音質にこだわった最上位モデルだけの特別なものだったが、すでに発売されている「LED AQUOS LX1シリーズ」のように、今年は比較的買いやすいモデルにも本格的に採用される。

 その理由が「省エネ」。LEDバックライトは、従来の液晶テレビの光源として使われていた「CCFL」(蛍光灯の一種)よりも消費電力を低く抑えられるメリットがあり、今年はミドル~エントリークラスのモデルへの採用も進んでいくと思われる。「省エネ」は、環境にもお財布にも優しい重要な技術だが、画質・音質については現状維持というのは少々寂しいところ。だが今年は「さらに省エネ。しかも高画質」なモデルが増えるというわけ。これは期待が大きい。


レコーダーは残念ながらやや低調。新しい展開に期待したい

シャープの「AQUOSブルーレイ」最上位機種「BD-HDW50」

シャープの「AQUOSブルーレイ」最上位機種「BD-HDW50」。発売当初は実売価格19万円前後だったが、現在は16万円前後となっている

 BDレコやDVDレコは残念ながら売り上げはあまり芳しくなかったようだ。これはなんといっても薄型テレビと違って「エコポイント制度」の対象になっていないことが大きかった。しかも、「録画テレビ」の台頭で、単純に放送を録りたいだけの人はそちらへ流れてしまった。残念ながら、これからのレコーダーはテレビ録画機能だけでは「録画テレビ」に負けてしまうとさえ感じる。

 しかし、実はBDレコーダーの進化は著しく、一部の最上位モデルを除いて現状維持だった薄型テレビに比べれば、1年前のモデルが時代遅れに感じてしまうほど飛躍した。

 まずは長時間録画が最長8~8.5倍に延びたこと。個人的にはこれ以上の長時間は不要と思える。実際のところ、録画時間が延びたメリットよりも、2倍、3倍相当のモードの画質向上が素晴らしい。WOWOWなどでノーカットで録画した映画は、2時間30分を超えるものが少なくなく、これはDRモードのままだとギリギリ25GBのBDに収録できない。

 かといって、28GB程度の容量の映画のために50GBのBDを使うのももったいない。そういう事例で2倍モードが役に立つ。最新モデルなら、2倍モードなら画質の劣化はほとんど気にならない。

 そして、シャープがついに実現した「ダブル長時間録画」もインパクトが大きい。2倍、3倍モードがBD保存で十分有効ならば、ダブル録画で両方とも長時間録画をしたいのは当然。これは間違いなく他社も追随してくるに違いない。ダブル録画中にBD再生ができるなどのマルチ機能の充実も、今後一層進んでくるはず。

 また、最上位モデルの画質・音質の向上も素晴らしい。昨年はBDプレーヤーという専用機が登場したことで、BDレコーダーも従来以上に気合いが入った印象。BDソフトの再生はもちろんだが、実際使ってみると、放送の視聴・録画でもその恩恵が得られる。これはBDレコーダーならではのメリットと言える。

 とはいうものの、これらの進化は「録画テレビ」にも採用されるべきもので、レコーダーは「録画テレビ」にはない新しい魅力が求められていると思う。それがどういう形で製品に投入されるかも期待したいところだ。

前へ 1 2 3 4 次へ

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中