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Windows 7で行なうオーバークロック 第4回

メモリモジュールオーバークロック指南

2009年12月21日 18時00分更新

文● 石井 英男

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GeIL製「GV36GB1600C8TC」でのテスト

 まず、GeILのPC3-12800メモリモジュール「GV36GB1600C8TC」からテストした。CPU-Zで、SPD情報を確認したところ、SPD Ext.のところに「XMP」という文字があり、XMPに対応していることがわかる。

CPU-Zで「GV36GB1600C8TC」のSPD情報を確認したところ。SPD Ext.の項目に「XMP」という文字があり、XMPに対応していることがわかる。XMPプロファイルの動作電圧は1.65Vになっている

 デフォルトでは、DDR3-1333として動作するが、その状態でメモリクロック比率が最高の1:5となっているので、ベースクロックを変えずにそれ以上にメモリバスクロックを上げることはできない。そこで、Ai Overclock Tunerの設定をD.O.C.P.にしてテストしたところ、DDR3-1600やDDR3-1800、DDR3-1866では正常に動作したが、DDR3-2000設定では、Windows起動後すぐにブルーバックになってしまった。Sandra 2010のMemory Bandwidth Benchmarkで、メモリ帯域幅を計測したところ、メモリバスクロックが上がるにつれ、帯域幅も増加している。また、レイテンシもクロックが高くなるほど、短くなっている。

GeIL製「GV36GB1600C8TC」のテスト結果

 ただし、単にD.O.C.P.を選んだだけでは、クロック倍率が17倍や15倍に固定されてしまうため、最大24倍で動作するTurbo Boost有効時に比べて、システムとしてのパフォーマンスは低下してしまうことが多い(PCMark05のCPU Scoreを参照のこと)。そこで、CPU Ratio SettingをAutoにして、Turbo Boostを有効にしたところ、DDR3-1600設定までは問題なく動作したが、DDR3-1800設定では、Sandra実行中にブルーバックになり計測ができなかった。
 また、XMP対応メモリなので、Ai Overclock Tunerの設定をX.M.P.にしたところ、XMP情報を読み出し、DDR3-1600で動作した。D.O.C.Pを選んでDDR3-1600動作させた場合のメモリタイミングは9-9-9-24なのに対し、X.M.P.を選んだ場合は8-8-8-28となった。しかし、ベンチマークではほとんどメモリタイミングの違いによる差は出ていない。

Corsair製「TW3X4G1333C9A」のテスト結果

 次に、CorsairのPC3-10600メモリモジュール「TW3X4G1333C9A」をテストした。CPU-ZでSPD情報を確認したところ、SPD Ext.の項目は空白であり、XMPには対応していないことがわかる(基本的にXMPはPC3-12800以上のメモリモジュールのための規格なので、当然ともいえるが)。
 D.O.C.Pを選択して、オーバークロック動作をさせてみたところ、DDR3-1600では動作したが、DDR3-1800では起動しなかった。もともと、PC3-10600メモリモジュール(つまり、DDR3-1333)なので、高クロックでの動作は厳しいようだ。

CPU-Zで「TW3X4G1333C9A」のSPD情報を確認したところ。SPD Ext.の項目は空白であり、XMPには非対応だ。SPD情報は、444MHz動作から666MHz動作まで4種類記録されている

GeIL製「GV36GB1600C8TC」のテスト結果

(次ページへ続く)

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