Phenom II環境でのメモリオーバークロック検証
今度は、Phenom II環境でのメモリオーバークロックを行なってみた。テスト環境は以下に示したとおりだ。利用したメモリモジュールは、Core i5/i7環境でテストしたものと同じである。
テスト環境 | |
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CPU | Phenom II X4 965 Black Edition(TDP125W版) |
マザーボード | ASUSTeK製「M4A785TD-V EVO」 |
ビデオカード | EVGA製GeForce GTX 275 |
HDD | Western Digital製WD10EADS(1TB) |
OS | Windows 7 Ultimate (32bit) |
M4A785TD-V EVOの場合、メモリバスクロックは「400MHz」のようにバスクロックそのままで表示される。ベースクロックが定格の200MHzの場合、「400MHz」「533MHz」「667MHz」「800MHz」となり、それぞれベースクロックとメモリバスクロックの比率は1:2、3:8、3:10、1:4となる。デフォルトでは、メモリバスクロックが667MHzとなり、DDR3-1333動作となる。Core i5/i7とは異なり、デフォルトのメモリクロック比率が最高ではないため、ベースクロックを変えずに、メモリバスクロックだけを上げることが可能だ。また、DRAM Timing Modeを「Auto」から「DCT 0」か「DCT 1」に変えることで、メモリタイミングの詳細な設定を行なえる。
GeIL製「GV36GB1600C8TC」でのテスト
最初に、GeILのPC3-12800メモリモジュール「GV36GB1600C8TC」をテストした。デフォルトでは、DDR3-1333として動作するが、Phenom IIの場合、メモリクロック比率を1:4にすることで、ベースクロックを変えずにDDR3-1600動作にすることが可能だ。まず、ベースクロックを変えずに、メモリクロック比率のみを変えてDDR3-1600動作にしてみたが、Sandra 2010やPCMark05の結果はほとんど向上しなかった。そこで、ベースクロックを220MHzに上げてみたところ、ベースクロック200MHz時に比べてベンチマークスコアは多少上がったが、やはりメモリクロック比率3:10と1:4との差は小さかった。
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