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Windows 7で行なうオーバークロック 第2回

1から知る、Core i5/i7のオーバークロック

2009年12月14日 18時00分更新

文● 石井 英男

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ASUSTeK「P7P55D EVO」でのオーバークロック

 それでは、実際にミドルレンジクラスのマザーボードを利用して、Core i5-750のオーバークロックを行なってみよう。今回は、売れ筋であるミドルレンジクラスのマザーボードを3製品用意し、マザーボード以外のパーツを共通にして検証を行なってみた。

ASUSTeK製Intel P55 Express搭載マザーボード「P7P55D EVO」。実売価格は2万3000円前後

検証に利用した共通パーツは、以下の通りだ。

テスト環境
CPU Core i5-750(CPUクーラーは純正リテール品を利用)
メモリー GeIL製PC3-12800 2GB×2
ビデオカード EVGA製GeForce GTX 275
HDD Western Digital製WD10EADS(1TB)
OS Windows 7 Ultimate (32bit)

CPUとしてCore i5-750を利用。定格クロックは2.66GHzである

メモリモジュールとしてGeIL製PC3-12800 2GB×2を利用

ビデオカードとしてEVGA製GeForce GTX 275を利用。ビデオメモリは896MB

 なお、ここでは、初心者をターゲットとしているため、BIOS設定画面で直接変更するのはベースクロック(BCLK)のみとする。まず、ASUSTeKの「P7P55D EVO」を利用してオーバークロックを行なってみよう。

BIOSからのオーバークロック

 P7P55D EVOはAMI製BIOSを採用しており、起動時にDELキーを押すことで、BIOS設定画面を呼び出せる。BIOS設定画面は、上部のタブによって切り替えることができ、オーバークロックについての設定は「Ai Tweaker」タブから行なう。まず、「AI Overclock Tuner」の項目を「Auto」から「Manual」に変更して、「Intel SpeedStep Tech」と「Intel TurboMode Tech」の項目を「Enabled」にする。その状態で、「BCLK Frequency」を変更すれば、オーバークロックが可能だ。

起動時にDELキーを押して、BIOS設定画面を呼び出し、「Ai Tweaker」タブを選択する

「Ai Overclock Tuner」の項目を「Auto」から「Manual」に変更し、「Intel SpeedStep Tech」と「Intel TurboMode Tech」の項目に「Enabled」にして、「BCLK Frequency」を133MHz以上に上げればオーバークロックできる

 P7P55D EVOのBIOS設定画面からの手動オーバークロック結果は、下の表のようになった。P7P55D EVOでは、ベースクロックを最大203MHzまで上げても、Windows 7が問題なく起動し、PCMark05のCPU Testも完走した。ただし、BIOS設定ではTurbo BoostとSpeedStepが有効になっているのだが、ベースクロックを200MHz以上に上げると、Turbo Boostは実際には働かず、最大クロック倍率は20倍(定格のクロック倍率)となった。ベースクロック203MHz時のPUクロックは4.071GHzであり、定格の2.66GHzと比べると、約1.53倍もクロックが向上したことになる。PCMark05のCPU Testのスコアも定格時に比べて、約1.31倍に向上している。

P7P55D EVOの手動オーバークロック結果
BIOSで設定したベースクロック 定格動作時(133MHz) 200MHz 203MHz 205MHz
CPU-Zで計測したベースクロック 133.7MHz 200.7MHz 203.5MHz 206.5MHz
CPU-Zで計測したCPUクロック 1203.7MHz 4013.2MHz 4071.0MHz 4130.8MHz
上記計測時のクロック倍率 9倍(TB有効) 20倍 20倍 20倍
PCMark05 CPU Testのスコア 9647 12569 12670 ベンチ計測中に
リセット

(次ページへ続く)

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