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【特別企画】

DivX 7に迫る! 高精細フルHD+字幕+多重音声対応

2009年12月22日 16時00分更新

文● 藤山哲人、ASCII.jp編集部

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DivX 7でムービーをエンコードすると得するコト

 「一度録画したテレビ番組をわざわざ手間をかけて再エンコードする必要があるのか?」と疑問に思う人もいるだろう。でも何らかの得がなければ、ズボラな筆者がエンコードするワケがない。そのメリットは、大きく2つある。


(1)1枚のDVDに1クールのドラマやアニメを記録できる

 レコーダで録画すると、1枚のディスクに記録できるのは数話程度だ。高画質で録画すればするほどたくさんのメディアが必要になる。しかしDivXを使ってエンコードすると、画質を維持したままファイルサイズを極端に小さくできるのだ。

DVDレコーダなどで保存すると10分の番組でも596Mバイトの容量を食う。これは片面1層DVDのおよそ10%にあたる。DVDに保存できるのは、およそ120分(2時間)だ。

同画質でDivX 7でエンコードすると、ファイルサイズは124Mバイトになる。データはレコーダの20%にまで圧縮できるので、単純計算でDVD1枚には379分(6時間以上)の保存が可能になる。

 レコーダが使っている圧縮方式は、MPEG-2という形式で元々はデジタル放送に向けた規格だ。規格自体も少し古く、高画質な映像の伝達は可能だが、貧弱なプロセッサ(デコーダ)を持つ受像機でも再生できるように圧縮効率は低くなっている。DVD-VideoもMPEG-2を使っているが、片面2層タイプでようやく映画1本が入る程度の圧縮効率の悪さなのだ。

 例えば、音楽CDの初回特典などについてくるPV(プロモーションビデオ)は、10分程度しかないのに600Mバイトという巨大なファイルになっている。

 でも、それと同等の画質と長さなのに、もっと容量の小さなパソコン用のムービーファイルを見たことがあるだろう。例えばファイルサイズは、100~200MBと1/3~1/6程度になる。これはデジタル放送やDVDなどで使用されているMPEG-2よりもより圧縮効率の高いコーデックが使用されているためだ。

かなりキツキツまで圧縮している161分のDVDビデオソフトだと、7.4Gバイトも必要に!つまり10分で462Mバイトも消費している計算だ。

 つまりMPEG-2の映像を圧縮率の低いMPEG-2のまま保存しておくと、メディアばっかり無駄に食ってしまう。そこでDivXなどのエンコーダを使い高画質のまま圧縮率を高くすることで、1枚のディスクにより多くの話数を入れられ、1クール(30分アニメなどの場合は、通常11~13話程度)をDVD1枚に収めるなんて芸当ができる。

 しかもレコーダに使う、書き換え可能ディスクは通常高くつく。いったんDivXでエンコードしてしまえば、内容を削除して別の番組を録画できる。お財布にもやさしいのが、DivXをはじめとしたエンコーダの魅力だ。


(2)ハイビジョン過ぎて再生できないムービーも見られる

 例えばハイビジョンカムで撮影したムービー。普段使っているデスクトップならスイスイ再生できるが、ネットブックで再生しようとしたら、ガクガクでまともに再生できなかったなんてことはないだろうか?

 先にも少し触れたが、MPEG-2は比較的パワー不足のCPUでもなんとか再生が可能だが、MPEG-4は高圧縮の反面、再生側のCPUパワーが要求される。このためデスクトップで再生できるが、ネットブックでは再生できないということが起こるのだ。

1920×1080ピクセルのハイビジョンムービーを、720×400(HOME THEATER)に小さくするだけでデータ量は激減し、ネットブックでも再生可能に。さらに320×176(MOBILE)まで小さくすれば携帯情報端末でも再生できる。ファイルサイズに注目。

 そんなときはDivXなどを使って、ハイビジョンムービーの解像度を少し落としてやると、ネットブックなどでも再生できるムービーに変換できる。ムービーで見せたいのはおもに動きだ。なにもハイビジョン(1980×1080ピクセル)で見せる必要はないので、通常のテレビの解像度相当(720×400ピクセル)でエンコードすれば、Windows XPが動いているネットブックでも再生可能になる。さらに小さくエンコードすれば、携帯端末などで再生することだってできるのだ。

 この2つの“Can”に魅力を感じたら、絶対DivXのインストールをお勧めしよう。どちらかいっぽうでも、必要に迫られている場合ならインストール。魅力を感じられなかった人は……。おそらくここ数年のうちに、その魅力を思い知らされることになるだろう。

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