このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

物欲AVコモノ道 第34回

「DSi LL」はマルチメディアプレーヤーになれるのか?

2009年12月07日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

有料動画配信サービスにおける
DSi LLの微妙なポジション

Wiiの間の中にプレオープンした「シアターの間」。なお、これ以外にも「ポケモンの間」などさまざまな「間」がオープンしている

Wiiの間の中にプレオープンした「シアターの間」。なお、これ以外にも「ポケモンの間」などさまざまな「間」がオープンしている

 Wiiの間では、DSi LLの発売と同時に有料の動画コンテンツ配信サービスである「シアターの間」というコーナーをプレオープンしている。映画やアニメ、お役立ち情報などといったカテゴリの映像を有料で提供するというもので、購入したコンテンツをDSi LLにも転送できる。

 コンテンツの購入方法には、いつまででも見られる「購入」と、再生できる期間が限定されている「レンタル」の2種類が用意されている。価格は作品によっても異なるが、たとえばアニメとして提供されている「ポケットモンスター 金銀編」をレンタルした場合、1話あたり50ポイント(=50円)だった。ちなみに現状で唯一の映画作品である1986年に公開された原田知世主演の「時をかける少女」の場合、レンタルで300ポイントだ。

動画コンテンツを選び、購入プロセスに進んだところ

動画コンテンツを選び、購入プロセスに進んだところ

 こうしてレンタル、あるいは購入した作品をDSiやDSi LLに転送して持ち出し、外出先の空いた時間に見られれば便利だと考えていた。実際にDSi LLへの転送を試そうと動画をダウンロードしてみたのだが、最後のメニューで転送操作(ニンテンドーDSiに送る)を選択できないようになっている。

有料動画を見終わった後のメニュー。「ニンテンドーDSiに送る」は選択できない

有料動画を見終わった後のメニュー。「ニンテンドーDSiに送る」は選択できない

 それでよくよく調べて分かったのは、シアターの間で配信されるほとんどの作品はDSiやDSi LLに転送できないということ。特に映画やドラマは全滅である。これには拍子抜けしてしまった。今のところ、あくまでもシアターの間はWiiで楽しむものと考えておいた方が良さそうである。

DSi/DSi LLに転送できる動画は、説明画面に「DSi転送OK!」のアイコンが表示される。しかし、そうした動画コンテンツは非常に少なく、またカテゴリも偏っている

DSi/DSi LLに転送できる動画は、説明画面に「DSi転送OK!」のアイコンが表示される。しかし、そうした動画コンテンツは非常に少なく、またカテゴリも偏っている

 このように動画コンテンツの視聴はさまざまな制限があり、動画をめいっぱい楽しむという状況にはほど遠い。

 しかしその一方で、音楽再生機能は予想以上に楽しく、色々な音楽でエフェクトなどの機能を試してみたくなってしまう魅力がある。

 動画コンテンツの再生に関しても、受動的に映像を見るというだけでなく、その映像を使ってユーザー自身が積極的に操作して楽しめるようなDSらしい仕掛けが出てくるかどうかが、大きなポイントになってくるのではないだろうか。

料理の作り方を解説する「Wiiの間クッキング」は数本のタイトルが無料配信されている

料理の作り方を解説する「Wiiの間クッキング」は数本のタイトルが無料配信されている

 ちなみに、実機の所有者である担当編集Hは意外に楽しんでいるようである。「Wiiの間で料理の作り方の動画を無料で見れるじゃないですか。あれをDSi LLにダウンロードしてキッチンに持っていって料理をするわけですよ。それでこの前サバのみそ煮作っちゃいました。いやー、便利じゃないですか!?」

 モバイルパソコンを使ってテキスト(画像)ベースのウェブサイトを見ながら作った方が便利だと思うが、そのあたりは人それぞれなのかもしれない。


■Amazon.co.jpで購入

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中