有料動画配信サービスにおける
DSi LLの微妙なポジション
Wiiの間では、DSi LLの発売と同時に有料の動画コンテンツ配信サービスである「シアターの間」というコーナーをプレオープンしている。映画やアニメ、お役立ち情報などといったカテゴリの映像を有料で提供するというもので、購入したコンテンツをDSi LLにも転送できる。
コンテンツの購入方法には、いつまででも見られる「購入」と、再生できる期間が限定されている「レンタル」の2種類が用意されている。価格は作品によっても異なるが、たとえばアニメとして提供されている「ポケットモンスター 金銀編」をレンタルした場合、1話あたり50ポイント(=50円)だった。ちなみに現状で唯一の映画作品である1986年に公開された原田知世主演の「時をかける少女」の場合、レンタルで300ポイントだ。
こうしてレンタル、あるいは購入した作品をDSiやDSi LLに転送して持ち出し、外出先の空いた時間に見られれば便利だと考えていた。実際にDSi LLへの転送を試そうと動画をダウンロードしてみたのだが、最後のメニューで転送操作(ニンテンドーDSiに送る)を選択できないようになっている。
それでよくよく調べて分かったのは、シアターの間で配信されるほとんどの作品はDSiやDSi LLに転送できないということ。特に映画やドラマは全滅である。これには拍子抜けしてしまった。今のところ、あくまでもシアターの間はWiiで楽しむものと考えておいた方が良さそうである。
このように動画コンテンツの視聴はさまざまな制限があり、動画をめいっぱい楽しむという状況にはほど遠い。
しかしその一方で、音楽再生機能は予想以上に楽しく、色々な音楽でエフェクトなどの機能を試してみたくなってしまう魅力がある。
動画コンテンツの再生に関しても、受動的に映像を見るというだけでなく、その映像を使ってユーザー自身が積極的に操作して楽しめるようなDSらしい仕掛けが出てくるかどうかが、大きなポイントになってくるのではないだろうか。
ちなみに、実機の所有者である担当編集Hは意外に楽しんでいるようである。「Wiiの間で料理の作り方の動画を無料で見れるじゃないですか。あれをDSi LLにダウンロードしてキッチンに持っていって料理をするわけですよ。それでこの前サバのみそ煮作っちゃいました。いやー、便利じゃないですか!?」
モバイルパソコンを使ってテキスト(画像)ベースのウェブサイトを見ながら作った方が便利だと思うが、そのあたりは人それぞれなのかもしれない。
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