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物欲AVコモノ道 第34回

「DSi LL」はマルチメディアプレーヤーになれるのか?

2009年12月07日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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動画配信サービスの「Wiiの間」が鍵を握る
DSi LLの動画再生

 一方動画再生の機能だが、最初に断っておかなければならないのは、DSi LLで動画が再生できるといっても、音楽再生のようにユーザーが保存したSDメモリーカード内の動画を再生できるわけではないということ。DSiやDSi LLにはユーザーが用意した動画を再生する手段は提供されていない。

Wiiの間は、登録されているMii(アバター)が住む部屋のリビング(?)からスタート。右にあるテレビをクリックすると、動画コンテンツを視聴できる

Wiiの間は、登録されているMii(アバター)が住む部屋のリビング(?)からスタート。右にあるテレビをクリックすると、動画コンテンツを視聴できる

 それではどんな動画が見られるのかというと、「Wii」で展開されている「Wiiの間」で配信されている動画だ。Wii向けの動画配信サービスであるWiiの間は、ファミリー層向けの動画コンテンツが配信されており、これをDSi LLでも見られるというわけだ。

DSi/DSi LL上で動作する「どこでもWiiの間」。基本的には、本体かSDメモリーカードに保存されている動画を再生するだけのプレーヤーである

DSi/DSi LL上で動作する「どこでもWiiの間」。基本的には、本体かSDメモリーカードに保存されている動画を再生するだけのプレーヤーである

 実際にDSi LLで見るためには、「どこでもWiiの間」という無料のニンテンドーDSiウェアをダウンロードする必要がある。これがDSiやDSi LL上でWiiの間で提供される動画コンテンツを視聴するためのソフトウェアとなっている。

 なお、どこでもWiiの間には、本家のWiiの間のようにインターネットから動画をダウンロードして再生する仕組みは備わっていない。つまり、どこでもWiiの間でできるのは、Wiiで受信した動画を再生することだけである。

 では実際の転送の流れを見ていこう。まずWii側でWiiの間を立ち上げ、何らかの動画を再生する。見終わった後に動画を転送するように指定すると、DSi LLでどこでもWiiの間を立ち上げるように求められる。それに従うと無線LANを介してWiiからDSi LLへと動画の転送が始まり、完了すればどこでもWiiの間で再生可能になるわけだ。

動画コンテンツを見終わると、最後にメニューが表示される。ここで「ニンテンドーDSiへ送る」を選択すればDSi LLへの送信が始まる

動画コンテンツを見終わると、最後にメニューが表示される。ここで「ニンテンドーDSiへ送る」を選択すればDSi LLへの送信が始まる

 なお、動画の転送先としてはDSi LLの本体にあるメモリーとSDメモリーカードのいずれかを選択できる。ただ、本体メモリーへの保存は、1本あたりの動画のサイズには制限があり(具体的には93ブロック)、それを超えると保存することはできない。この制限は厳しく、10分程度の短い動画でも制限に引っかかる。基本的にSDメモリーカードは必須だと考えた方がいいだろう。

 DSi LLで動画を受信するプロセスはスムースで、多くの人が迷うことなく転送することができるように配慮されている。実際、インターフェイスも含めて非常に分かりやすい。

 ただ難点は、Wii上で再生しなければ転送できないこと。これでは映像の長さ分だけ待たされることになってしまう。また、そもそもWiiで再生しなければいけないのであれば、わざわざDSi LLに移さずにWiiで見てしまった方が手っ取り早く思えてしまう。

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