BIも、クラウドも、並列処理も!とにかく全部入り
次期SQL Serverはトレンドてんこ盛りDBだった!
2009年11月26日 09時00分更新
超大規模環境への対応
“超大規模環境”とは、数十TBから数百TBまでの大容量データのことを言う。SQL Server 2008R2は最大256論理プロセッサまでスケールアップできるほか、大規模データを効率的に処理するため、「超大規模並列処理(MPP)アーキテクチャ」と呼ぶ仕組みを取り入れた。
これは、リクエストやデータをコントロールする「コントロールノード」「マネージメントサーバー」「ランディングゾーン」「バックアップノード」等を搭載した「コントロールラック」と、データベースサーバーやストレージノードを収めた「データラック」から成る一種のアプライアンスである。
コントロールラックは、受け取ったSQLに対してクエリの分散をしてデータラックに渡し、データラックからの来たデータをアグリゲート(集約)してユーザーに返す役目を果たす。図中の赤い筒がSQL Server 2008 R2だ。コントロールラックとデータラック間はInfinibandにて接続されている。マイクロソフトでは、この構成を“ウルトラシェアードナッシング”と呼んでいるという。
プライベートクラウド機能の提供
SQL Server 2008 R2用に開発されたアプリケーションは、オンプレミスであれクラウドであれ、接続先を変えるだけで活用できるのは上記したとおりだ。記者発表会では、ここで言うプライベートクラウド機能というのは、クラウド環境でのアプリケーション配置やデータベース管理の技術を、企業内データセンターでも利用可能にする「アプリケーション/マルチサーバー管理機能」であるとしている。
具体的には、DAC(Data Tire Application Component)と呼ばれる設定書に、アプリケーションが必要とするリソースを記述し、データセンター内の全サーバーのリソース管理をしているUCP(Utility Control Point)と呼ばれるノードに読み込ませれば、UCPが自動的にアプリケーションのリソースを配分するというものだ。
開発者はアプリケーションが動く場所を気にする必要はないし、管理者も個々のサーバーのワークロード管理から解放されるというわけだ。
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