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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第36回

フルパワーCPUで長時間! 新Let'snote S8をテスト

2009年11月26日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳

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 今回採り上げる機種は、パナソニックの「Let'snote S8」(以下S8)だ。レッツノートはいまや、日本のモバイルノートの中でも中核的な位置を占める存在であるが、その最新モデルでWindows 7モデルのひとつが、今回試用するS8である。レッツノートとしては久しぶりの新ラインナップであるこの製品は、これまでのレッツノートとはちょっと違う特質を備えている。

 S8は「7世代の定番」となり得るか? チェックしてみよう。


ワイド画面搭載で新シリーズにチェンジ

Let'snote S8

Let'snote S8(グレイッシュメタル)

 レッツノートS8は、光学ドライブ付きレッツノートとして人気だった「レッツノートWシリーズ」の後継モデルにあたる。Wシリーズのアイデンティティーであった、「シェルドライブ」と呼ばれる右サイドへの光学ドライブ搭載は変わらず、ディスプレーを4:3タイプからワイドタイプへと変更したのが、外観上の大きな変更点といえる。

独自のフルオープンタイプの光学ドライブは今回も健在

独自のフルオープンタイプの光学ドライブは今回も健在。本体の堅牢性維持にもプラスに働くという

 そういう意味では「完全新モデル」なのだが、見た目のイメージは、良くも悪くも変わっていない。最近は薄型の製品が話題になることが多いが、決して薄型のモデルとは言えない。だが、「いかにも堅牢そう」なボディデザインと、それにも関わらず軽量という「レッツノートらしさ」は、そのまま維持されている印象だ。唯一ディスプレーパネル部が、CCFLからLEDにバックライトが変更された関係もあり、大幅に薄くなっているようだ。とはいえ、薄型重視モデルにありがちな「不安になるほどの薄さ」を追求しているわけではなく、見た目からしてとても「頑丈そう」だ。

天板はいつもの通りボンネット構造

天板はいつもの通りボンネット構造で、いかにも丈夫そうな外観は健在。フットプリントは週刊アスキーよりやや大きい程度

 だが、印象が大きく異なる部分もある。それは「文字の大きさ」と「キータッチ」だ。12.1型のパネルサイズは同じだが、4:3からワイドになったことで、画素のサイズは大幅に小さくなっている。ドットピッチで比較すると、12.1型ワイドは10.1型4:3に近い。すなわち、画面の印象は10.1型を使っている「レッツノートRシリーズ」に近づいた、ということになる。4:3タイプのWシリーズ・Tシリーズは、モバイルノートとしては「文字が大きく表示される」ことが魅力であったため、その点ではマイナスといえるかもしれない。

 キーのレイアウトやデザインはさほど変わっていないように見えるが、タイプした時の感触は、以前のレッツノートに比べるとスムーズで「かっちり」した印象を受ける。だが打鍵音は小さく、指先だけで「押した」感じがしっかり伝わって心地よい。個人的には、これまでのレッツノートのキータッチは好きでなかったが、S8のタッチ感は好ましく思った。

 インターフェース周りを見ると、レッツノートの「コンサバさ」がひしひしと感じられる。最近では利用頻度も少なくなったPCカードスロットもきちんとあるし、USBも左右に振り分けた形で搭載されている。HDMI出力が搭載されるようになったが、もちろんプレゼン用にアナログRGB出力もある。やはり「仕事に必要なものは全部ある」のは安心だ。

 他機種とちょっと異なるのは、フロントに無線スイッチやヘッドホン端子があるところだ。抜き差しやスイッチ操作を、左右の人にぶつかることを気にせず行なえるため、特に飛行機のエコノミークラスや新幹線の席などで、パソコンを使う時に便利だ。設計上の理由もあるのかもしれないが、おそらくは設計側の「狙い」だろう。

本体左側面

本体左側面。左から、有線LAN、電源コネクター、HDMI出力、USB×2

本体右側面

本体右側面。右から、アナログRGB出力、USB、PCカードスロット、SDカードスロット

本体正面

本体正面。左から、電源スイッチ、各種インジケーター、無線系スイッチ、ヘッドホン、マイク。右端にはDVDドライブの電源オン/オフと開閉用スイッチがある

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