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2009冬 プリンター「買い替え」のツボ 第5回

目詰まり防止や廃棄方法がわかる!! プリンターまめ知識・8選

2009年11月24日 06時00分更新

文● 広田稔/ASCII.jp編集部

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Q プリンター、こんなに高い解像度はなぜ必要?

A 表現力を高めるために必要


 過去、プリンターは印刷解像度の高さや印刷スピードで競っていた時期があった。現在、キヤノンの複合機ではローエンドで4800×1200dpi、ハイエンドでは9600×2400dpi、エプソンの複合機は共通で5760×1440dpiという印刷解像度だが、はたしてこんなに高い数値は必要なのだろうか? 

 メーカーにそんな素朴な疑問をぶつけてみたところ、「より表現力を高めるために高い解像度が必要」という答えが返ってきた。

 プリンターの解像度は、1インチ(2.54cm)あたりに打てるインク滴の間隔を指している。9600×2400dpiであれば、横方向は1インチ内に9600ドット、縦方向は1インチ内に2400ドットという精度で狙ってインク滴を落とせることになる。

 インクジェットプリンターは、4色や5色など、プリンターにセットされたインクを重ね合わせてさまざまな色を生み出している。ここで印刷解像度が高ければ、より細かくインク滴を重ね合わせられるようになるので、メーカー側が考えた通りの色が出せるというわけだ。

 もちろん印刷品質は、解像度だけでなく、インク滴の大きさにも左右される。一時期、プリンターは「1ピコリットル」(1兆分の1リットル)など、インク滴の小ささをうたっていた時期があったが、この値が小さいほど色を重ねられる自由度が高まるし、粒状感も減る。

 さらに場合によっては、インクの色数も影響してきそうだ。近年、プリンターの解像度が高まり、インク滴が小さくなったことで、シアン/マゼンタ/イエロー/ブラック(いわゆるCMYK)という基本の4色でもより多くの色を表現できるようになっている。

 キヤノンによれば、「以前は解像度やインク滴のサイズなどで限界があって、そこで再現できない色を補完するためにフォトシアンやフォトマゼンタという中間色が必要だった。今は細かいドットが可能なので、濃度や打ち方を工夫することで、その中間色がなくても狙った色を出力できる技術が確立されています」とのこと。

 ただ、一方で目の肥えた人が見ると、やっぱり違いが分かるという声もある。エプソンのハイエンド複合機「EP-902A」では、「濃い色で薄い色を出そうとするとやっぱり無理がある」ため、CMYKだけでなくライトシアン/ライトマゼンタという2色を採用している。また、キヤノンのハイエンド複合機「MP990」でも、「色転びを防ぐため」にCMYKに加えてグレーのインクタンクを搭載している。

 話から広がってしまったが、技術の向上で、今ではローエンドモデルでも画質の「基礎体力」が引き上げられている。印刷がきれいかどうかの基準はユーザーによって異なるため一概に言えないが、その辺、販売店で出力サンプルを見て判断してみてはいかだろう。



Q 複合機のスキャナー、スキャン画質は単体に劣る?

A 画質が変わらないモデルもある


 家にプリンターとスキャナーがあるけど、複合機に買い替えて一気に処分したい。でも複合機のスキャナーって、なんだかスキャナー単体機に比べてスキャン画質が悪そう。実際のところどうなの!?

 この辺は、メーカーによって少し事情が異なりそうだ。

 スキャナーの画質を大きく左右するのはイメージセンサーの方式で、CISとCCDというふたつの方式がある。CISは安価で小型化が可能だが、厚みがあるものが読み取りにくい。一方でCCDはCISより画質は上だが、読み取り機構が大きくなってしまうという面もある。

 キヤノンの複合機では、ハイエンド機の「MP990」はセンサーにCCDを採用しており、さらにフィルムスキャンにも対応している。入力解像度は4800×9600dpi、カラー階調は最大で入出力48bitと、同社のフラットベッドスキャナーのハイエンド機「CanoScan 8800F」とスペックでは同じだ。

 キヤノンも「今では複合機にも、それなりにいいスキャナーが搭載されている。単機能スキャナーを持っていなくても、きれいな画質で取り込めないわけではない」という見方をしている。

 ただ、機能面ではまだまだスキャナー単体機に軍配が上がる。MP990で35mmフィルムで取り込むときには一度にスリーブ6コマしか取り込めないが、8800Fなら12コマまで対応できる。スキャナーの機種によっては、スキャン速度が早かったり、「FARE」というゴミや傷を自動で除去する機能も持っている。

 その辺に目をつぶって、たまにフィルムスキャンするという使い方であればMP990でも十分スキャナーの代役を果たしてくれるだろう。文書を取り込むのが主なら、CIS採用のミドルレンジ以下でも目的を果たせる。

CanoScan 8800F

CanoScan 8800F。直販価格で2万5980円

PIXUS MP990

PIXUS MP990。直販価格で3万9980円

 一方、エプソンの複合機はセンサー方式がすべてCISで、フラットベッドスキャナーはどれもCCDのため、スキャナー単体機のほうが画質が有利だ。

PM-T960。スキャン品質だけに関して言えば、エプソンは古いモデルのほうが性能が高かったりする

 実はエプソンは2007年に発売した「PM-T960」まで、センサーにCCDを採用していた(関連記事)。これを廃して2008年よりCISを採用してきた背景には、「スキャナーを使う頻度がコピーよりも少なくなってきた。一方でより本体を薄く、コンパクトにして、いろいろなところに置きたいというニーズがあったのでそちらを優先した」という事情があったようだ。

 また、「CCDを採用すればフィルムスキャンに対応できるけど、近年はデジカメが普及して、複合機が出てきた当時よりもフィルムスキャンの要望も減っている」という状況もCIS化を後押しした。ただエプソンいわく、最新の複合機でも「他社さんのCIS採用スキャナー単体機と同じレベルの画質を実現している」という。

 ということで、センサーの方式や自分の用途と照らし合わせて、手持ちのスキャナーを残すかどうかを考えてみてはいかがだろう。


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