インクジェット複合機、選ぶならこの1台!
価格帯で2〜4万円の、ハイエンドクラスのインクジェットプリンター複合機選びは簡単だ。本体の外観デザイン面では設置場所インテリアとのマッチングも考えなければならないが、写真印刷の品質やフラットベッドスキャナー機能、ネットワーク対応などにおいていずれも大きな違いはなく、それぞれが特化した機能だけに注目すればいい。端的に書けば、下の結果となる。
- フィルムスキャナーがほしい → MP990
- ADFが必要 → EP-902A
- そのどちらにも興味なし → C309G
ミドルレンジ/ハイエンドを通じた6機種で見てみると、今回取り上げたC309Gは最もコストパフォーマンスが高く、使いやすさにおいても一定の評価ができる。ただし、ワールドワイド展開を対象とする設計思想のためか、低騒音・低消費電力といった運用面での配慮に欠ける部分も見られる。店頭における専用用紙やインクの入手性においても、国内メーカーのキヤノン、エプソンに遅れを取っている。
デジカメや写真に興味があるなら、エプソンのミドルレンジ機・EP-802Aか、キヤノンのハイエンド機・MP990を選択すべきだ。筆者の個人的な嗜好では、操作性のよさや、フィルムスキャナーを有していることからもMP990を選びたいところだが、1万円の価格差と本体の大きさが悩ましく、また、EP-802A+クリスピア出力の感動的な美しさも捨てがたい。
なお、全体を通して特にランニングコストについては大きく触れなかったが、インクにおいては、ノズルトラブルを避け、専用ソフトで色バランス調整が最適化されていることからも、メーカー純正品以外に選択肢はないのは明らかだ。互換カートリッジや補充タイプのインクも多数出ているが、印刷枚数の少なさや非使用時のインク漏れ、トラブル発生時にメーカー保証が受けられないことなどからオススメできない。
一方、印刷用紙については、サードパーティーが用意するサプライ品でも、画質において純正品との差が少なくなっている。近年、インクジェット方式の違いやインクの特性が詳しく研究されるようになり、国内メーカーのインクジェットカラープリンターに最適化された用紙が、安価に販売されるようになったからだ。年賀状など日常使いの印刷ならば、下記のような最適化された用紙を選ぶのも悪くないだろう。
多様化するユーザーニーズに合わせ、インクジェットプリンター複合機も進化し続けている。新製品が登場したばかりの今が旬なのは間違いないのだ。では次回、これら複合機を使うと年賀ハガキの作成がどれだけ楽チンなのか、手描き文字と写真の組み合わせについて詳しく紹介する。
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