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物欲AVコモノ道 第32回

PSP goでPS3の動画を堪能する

2009年11月23日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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DLNA経由でPC上の動画をPSP goで再生!

 早速DLNAサーバから動画を選択してみたところ、ボタンを押してすぐに再生が始まった。HD動画の場合、PSP goで再生可能な480pに落とされるため元の画質を再現とまではいかないが、液晶ディスプレーが小さいこともあって、ほとんどアラは気にならない。元の動画の画質にもよるが、十分視聴に耐えうる品質である。

リモートプレイでDLNAサーバに接続し、動画を選択しているところ

リモートプレイでDLNAサーバに接続し、動画を選択しているところ

動画の再生は意外とスムース。早送りや巻戻しも可能

動画の再生は意外とスムース。早送りや巻戻しも可能

 操作感はPS3上での動画再生やPSP goのメモリーに保存された動画を再生しているときと大きな違いはない。早送りや巻戻しも可能であるが、さすがにもたつく感じがする。リアルタイムでのデコード処理を行なっていることもあり、このあたりは仕方がない部分だろう。

 当然、音楽や静止画の再生も可能。ゲームは「週刊トロ・ステーション」など、ごく一部のタイトルがリモートプレイに対応している。また初代プレイステーションのゲームもプレイ可能である。ただ、実際にPlayStation@Storeで購入した初代PSのゲームをプレイしてみたところ、まったく遊べないわけではないがタイムラグが気になった。「一応遊べる」程度に考えていた方がよいだろう。

 PSP go側のボタンの反応速度と画質を設定するメニューも用意されている。反応速度は-2~+4の範囲で、画質は256/512/768/1024kbpsから指定可能なほか、プリセットも用意されている。今回試したところ、反応速度は+2、画質は768kbpsに設定されたデフォルトのプリセット「タイプ4」がベストだと感じた。

ボタンの反応速度や画質の選択も可能。デフォルトよりも画質を引き上げることもできる

ボタンの反応速度や画質の選択も可能。デフォルトよりも画質を引き上げることもできる

 待機状態のPS3をリモートプレイで起動させ、接続することも可能だ。あらかじめPS3側で「リモート起動」を「入」に設定しておくと、PSP goでリモートプレイを選択した時点でPS3の電源が自動的に入る。PS3はファンの音が意外に大きく、特にリビングに置いている場合などには常時電源をオンにしているのは気が引けるため、この機能は嬉しい。

 わざわざ変換作業を行なうことなく、PC内の動画を見られるリモートプレイはやはり便利だ。画質の劣化もほとんどなく、レスポンスも決して待たされる印象はない。PCからDLNAでPS3に動画を配信し、リモートプレイ機能を使ってPSP goで動画を見るというスタイルは、かなり実用的だと言える。

PSP goは魅力的なプラットフォームになるか!?

 さて、3回に渡ってPSP goをレビューしてきたが、発売日に購入してから使い続けて感じたのは、ハードウェアとしては非常に魅力的な端末であるということ。液晶ディスプレーの表示品質は高く、またスライド式の筐体になったことで持ち運びやすいこともポイントだろう。

 それだけに残念なのは、やはりゲームのオンライン配信が今後どのように拡充されていくのかまったく見えない点である。

 特にゲーム機の場合は、ソフトが充実しなければプラットフォームとしての魅力は高まらない。新作ゲームでオンライン配信されるゲームは増えているが、PSP用ゲームのすべてがオンラインで配信されるようになるのかどうかは現状では見えていない。つまり遊びたいPSP用のゲームが登場しても、PSP goではプレイできないリスクが存在するわけだ。ソニー・コンピュータエンタテインメントがこうしたユーザーの不安を取り除くことができれば、PSP goは間違いなく「買い」の1台だ。


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