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まなめの「週刊Twitterなう!」 第19回

140文字で読む名作文学が人気 第一弾は「走れメロス」

2009年11月18日 16時00分更新

文● まなめ

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「メロスは激怒なう」「勇者はひどく赤面なう」(9日)

 1人のユーザーによる「『140文字で読む名作文学』とか読みたいなあ」というつぶやきが9日、ちょっとしたブームを生んだ。

 「大喜利形式にして、140文字の要約を募集すれば良いのか。で、それをまとめれば、幅広い角度の『読み』が集まるかも」「最初のお題は『走れメロス』にしよう」という流れでハッシュタグ「#140bgk」を使って募集したところ、すぐに多くのつぶやきが集まった。

「140文字で読む名作」への呼びかけ。ルールはとてもシンプルなもの

 「メロスは竹馬の友セリヌンティウスを担保に三日の猶予を得た。メロスは妹のために走る。式を終え、メロスは哀れなる暴君ディオニスの邪智暴虐を打ち砕くために走る。万難を排し、メロスは己を信じるセリヌンティウスのために走る。ただ全力で一心不乱に、己を待つ者のために」


 「王に激怒なう。暗殺未遂なう。処刑なう。友人身代わりなう。走るなう。結婚式なう。走るなう。氾濫なう。橋決壊なう。山賊が来たなう。町到着なう。友人に殴られたなう。俺も殴ったなう。友と抱き合うなう。王感心なう。助かったなう。でも裸なう。恥ずかしいなう。めでたしなう」


 「serinuntius RT @king ちょwwwwマジwww信実wwwwwww RT @keiri やべwwwwww@serinuntius殺っちまうとこだった @monbann_B mjd!! @monban_A ktkr! RT @meros 刑場なう」

 また、走れメロスの要約を使った「ネタ」投稿も大量にツイートされた。

 「あたし/メロス/歳?/23/まあ今年で24/趣味?/まあ/当たり前に/マラソン/てか/走らない訳ないじゃん/みたいな/王様は/暴虐/てか/メロスは激怒した/みたいな 」


 「メロス『ごめん、待った?』ディオニス王『ううん、今斬ったとこ』」

 この盛り上がりに、発案者となったユーザーは「Twitterのコミュニティの中心って概念がないフラットなとこ大好き。ハッシュタグなんかは一度手を離れたら、そもそもの意図なんかはどうでもよくて、使う人自身がその使い道を決めていく。そういう意味で、商売には使いづらいかもね」と感想を述べていた。


決断ポトフが「業務仕分け」中継、話題呼ぶ(11日)

 11日より始まった、政府の行政刷新会議による事業仕分け。作業の過程をすべて公開するという原則を打ち出し、会場での傍聴を可能にしたほか、インターネットでの生中継も行なっている。ネット中継を見ながら、多くのユーザーがTwitter上で意見を交わした。

事業仕分けをあらわす「#shiwake」のハッシュタグで意見を交換。ブログ「ケツダンポトフ」そらのさんによる中継への「これはすごい」という賛辞の声も

 この中継に一役買ったのが、取材系ブログ「ケツダンポトフ」のそらのさん(@ksorano)。今までも亀井大臣の記者会見から有名ブロガーへのインタビューまで、さまざまなイベントを「ダダ漏れ」(PTFLive)と称してUstreamなどで生中継し、そのたびにTwitterでブームを起こしてきた彼女。そんなそらのさんが第三ワーキンググループで「ダダ漏れ中継」したことで、ハッシュタグ「#shiwake3」は連日盛り上がりを見せた。

 中継を見たユーザーは「これ、テレビとかで全部放映してるところなんてないんでしょ? カメラは回ってるけど。PTFLiveすごいな」「こうやって公開されるだけでも、インパクトあるね」「これをテレビでやらないところが、テレビが民衆の温度を読めていない証拠か」といった生中継への賛辞に混じり、「ときどき聞こえる雑談がおもしろい」といった声もあがった。

 Twitter上で最も話題になったのは、研究費を支援する科学研究費補助金や、研究者育成のための科学技術振興調整費などの「競争的資金」予算の削減について。この議論は仕分け人の一人である蓮舫議員(@renho_sha)にも届き、「仕分け人という立場もあり全ての方々に返信を出来ませんが、#shiwake3への声を読んでいます。多くの方々のご意見を真摯に受け止めます」と言葉を残した。

 今回の決断ポトフのダダ漏れUstreamとTwitterリアルタイム議論はテレビ朝日のニュース番組「報道ステーション」でも、非常に臨場感があるものとして取り上げられた。事業仕分けは、24日から再開する。そのときはまたダダ漏れを中心に、Twitter上で熱い議論が交わされることだろう。

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