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正式版IEEE 802.11nの実力を検証!

公称168Mbps! AtermWR8300Nの通信速度は本物か?

2009年11月30日 10時00分更新

文● 遠藤哲

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地球環境に配慮した省エネ機能

 近頃は環境問題に強い関心を持つユーザーが増えており、特に意識の高い層は家庭でも「ECO」に取り組んでいる。インターネットを利用している家庭では、冷蔵庫と同じようにブロードバンドルーターも24時間稼働しているのではないかと思う。必要な時にさっと使える利便性を保ちつつ省電力・低発熱を実現する機器が必要とされる。

 そんな現代のニーズに対応した本製品の省エネ機能が「LANポートの自動節電機能」と「ECOモード」である。

 LANポートの自動節電機能は、接続しているPCやサーバーの電源がOFFの場合や、ケーブルが接続されていないことを自動的に判別して電力供給を制限する機能である。またECOモードは、設定1と設定2の省エネパターンが用意されていて、パターンによって有線と無線での通信速度の上限を制限し、電力消費を抑える。本機はこのふたつの組み合わせで最大の省エネ効果を発揮する。

ECOボタン。省電力モードの切り替えに便利だ

 本体側面のECOボタンは、本製品の強いECO意識を象徴しているとともに、ECOモードの起動と停止を行う実用的なボタンである。通常状態から「ECOボタン」を5秒ほど長押しするとECOモードとなり、ECOモード中に再び「ECOボタン」を5秒ほど長押しすると通常の動作となる。

 ECOモード中は本体側面のPOWERランプだけがゆっくり緑点滅し、他のLEDは消灯状態となるので、ランプ表示をみればECOモードかどうかを簡単に判別できる。なお、ECOボタンでは設定1/設定2の省エネパターンを切り替えることはできず、それはウェブ画面で設定する。

ウェブ設定画面 ECOモード

 さて、設定1設定2の省エネパターンの中身について具体的にみてみよう。

 設定1を選択するとECOモード起動中は、「無線LAN停止」「有線LANポートを100Mbpsに制限」「POWERランプを除くLEDを消灯」となる。LEDの消灯は、WAN/LANポートのLEDも対象とするほど徹底している。ECOモード起動中でも無線LANを利用したいという場合は設定2を選択する。設定2は、「無線LANを最大65Mbpsに制限」「有線LANポートを100Mbpsに制限」「POWERランプを除くLEDを消灯」という動作になる。

 省エネパターンは設定1/設定2の固定パターンだけで、これを自由に設定することはできない。しかし、色々なケースを考えて省エネパターンを作るより、あらかじめ固定的に決めらた動作を使いこなすほうがユーザーとしては分かりやすいだろう。

 本機能による省エネ効果はどうだろうか。カタログでは、すべてのLANポートにPCなどの機器が接続されている状態でECOモードを適用すると待機時の消費電力を最大43%削減できると謳われている。WAN回線のみ接続し、他のLANポートのケーブルをすべて抜いた状態なら、LANポートの自動節電機能の寄与もあり最大51%の待機時の消費電力を削減できるとのことだ。

 その効果は待機電力を最大43%削減した場合、年間で500mlのペットボトルで約9800本に相当するCO2排出量の削減に相当するという。

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