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インテル社内のPC、4万台以上がvPro有効化済み

vPro導入、国内でも少しずつだが事例登場

2009年11月13日 10時00分更新

文● 遠竹智寿子

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vProを採用した3つの導入例

 次の3社は、vPro対応のソフトウェアを利用した事例である。

 日経印刷は、クオリティ社のIT資産管理ツール「QAW」を活用する。vPro導入には、運用、管理、省電力の両立による総体的なコストの可視化と削減に期待を寄せている。現在は導入を進めている段階であるが、最終的に全国の約350台のクライアントPCの管理を目標とし、夜間のリモートによる処理や電源管理、資産管理に活用を予定している。

 松田平田設計は、vPro導入で建築設計業務に必要とされる高性能と省電力性の両立を目指す。エムオーテックスのネットワークセキュリティソフト「LanScope Cat6」を活用し、約350台のPCを管理している。リモート管理の導入によって、少人数のITスタッフによるクライアントPCの運用管理が可能になっている。

 アイ・オー・データ機器でも、「LanScope Cat6」を利用し、約120台のPC管理を行っている。電源オフ時でもリモートでPCの資産管理情報を入手、活用できるなど、効率的なPC運用管理の実現に加えて、パンデミック対策としても応用している。


全世界のインテルで使われているPCを

 同説明会では、インテルコーポレーションインテルIT本部CTO兼チーフ・アーキテクトであるグレッグ・ワイアント氏による、インテルIT部門によるvPro導入についての説明もあった。ここでは、1993年以降に実施してきた長期統合化戦略をステップごとに説明し、Windows Vistaの際には社内導入を見送ったが、2010年にはWindows 7の導入展開を計画しているといった話が出た。

インテルIT本部CTO兼チーフ・アーキテクトであるグレッグ・ワイアント氏

 インテルは、150拠点に点在する社員7万9000人に対し、28ヵ国66拠点に分散したIT部門社員5700人がサポートしている。PC全体の約83%以上がノートブックPCを利用。総クライアント数9万4000台中4万5000台がvProテクノロジーを有効化済みで、数年内に導入率100%の達成を目標にしている。

 ワイアント氏は、「Vistaは、我々の社内ニーズやPCリフレッシュサイクル時期と重ならなかった。また、レガシーアプリケーションのサポート課題などもあったため見送った。Windows7はこうした課題がクリアされ、現在の社内ニーズにもタイミングがマッチする。Windows 7 に搭載されている暗号技術や仮想化技術などvProテクノロジーのメリットを最大限に活用できるOSとしても評価している」と、Windows 7の2010年導入展開を積極的に進めていることを話した。

インテルのIT部門の現状

管理するクライアントPCの数は膨大だ

導入のロードマップと現状について

Windows 7とvProの組み合わせで、価値が生み出せる

 同社内では、Windows 7の早期ユーザープログラムを通じて、生産性や安定性の向上、セキュリティの改善、電力消費の低減、TCO削減といった効果が得られたという。

 このプログラム下での社内評価は高く、パフォーマンス/マルチタスク処理においては5段階中4.5、Outlook/Office 2007/Internet Explorer 8でも、4~4.5という数値を示している。このWindows 7とvProテクノロジー搭載PCによって、同社では今度3年間の更新サイクルで1100万ドルの正味現在価値を予測しているという。


目に見えない投資への対策を

 グローバル展開する大企業が、自社の製品を本気で徹底活用し、あらゆる企業のIT担当者や経営者たちが抱えるセキュリティや運用管理の複雑化やコストの問題の解決事例として示すことは、この手の技術革新と導入を促すには必須だろう。

 「マネージャビリティ」という言葉は、ビジネスPC導入が進んだもう20年以上も前、Windows 95時代から、企業ITのコスト削減や運用効率化を謳い文句に叫ばれ続け、各ハードウェアやアプリケーションベンダーが独自の技術やサービスとして取り組んできたものだ。

 とはいえこれは目に見えにくい投資であり、常に先送りにしてきた企業も多い。vProは、インテルプラットフォームに内蔵される、ハードウェアベースの運用管理機能とセキュリティ機能という特徴を持つわけだが、その強みであるとか、ユーザメリットがなかなかまだ伝わってこない気もする。

 また、取り組みが進まない一番大きな理由は、PCを管理するという「意識」ではないだろうか。情報漏洩などのセキュリティに対する意識や環境問題に繋がるエコへの意識もしかりだ。

 エチャベリア氏は、「2010年は、vPro技術とWindows 7との連携により、ビジネスコンピューティング環境の変革を強力に支援していく」と強調していたが、ビジネスPCの買い替え需要の際には、運用管理、セキュリティ、エコといったキーワードとなる機能をどう活かすかを社内ニーズと合わせて検討し、ハードウェア、OSを組み合わせたソリューションとして吟味する必要がありそうだ。

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