IEを指先で操作する意外な快適さ
F/E70Tを起動すると、デスクトップ右端にランチャー「タッチ操作パネル」が表示される。ランチャー内にはタッチ操作で利用できるソフトが6種並んでいる。「Internet Explorer」のボタンをタップすると、タッチ操作モードでInternet Explorer 8を起動できるのだが、この状態ではランチャー自体が「インターネットモード」に切り替わり、IE8の各種操作をランチャー上でできるようになる。
また、表示されたウェブページでテキストボックスをタップすると、「タッチ文字入力」画面が表示され、ソフトキーボード(五十音順)や手書き入力で文字入力ができる。タッチ文字入力の際に、どのテキストボックスに文字入力しているかが、はっきりとわかるように入力先が矢印で示されている点も非常に優しい機能だ。さすがはシニア向けの「らくらくパソコン」を展開する富士通といったところか。
IEでブラウジングしているときには、ランチャーから「Snipping Tool」を起動して、タッチ操作で画面の切り出しが簡単にできる。切り出した画像にも手書き入力ができるので、ちょっとしたメモの作成にも使える。なお、Snipping ToolはWindows Vistaから搭載されているスクリーンショットツールで、独自機能や新機能ではない。筆者はあまり使ったことがなかったのだが、これがタッチ操作で使ってみると非常に快適で便利だ。
シンプルなフォトビューアーもタッチ操作で
付属ソフトの「マイフォトビューアー」は、タッチ操作に対応したフォトビューアーだ。本体に保存された写真を一覧表示できる。タップで選択して拡大すれば、指で文字を書き込んだり、カンタンな補正をしたりといった操作が可能となる。
ただ、このソフトで画像を扱うためには、「ピクチャ」フォルダー中の「マイフォト」内に画像がある必要があった。試用時に初回起動した際には、ピクチャフォルダー内の画像ファイル自体が、マイフォトフォルダーに移動されてしまった。画像を見ること自体には問題はないが、ちょっと釈然としない仕様だ。そのままピクチャフォルダーを参照してくれれば問題ないと思うのだが……。
また、サムネイル画面での上下スクロールが、どうもうまくいかなかった。筆者の操作が悪いのかもしれないが、オンラインマニュアルによれば「2本の指をそろえて上下」させてスクロールできるはずなのだが、なぜかサムネイルの拡大/縮小操作になってしまった。
拡大/縮小や回転といった、そのほかのタッチ操作は問題なく快適だった。多機能ではないが、シンプルな使い心地はデジタルカメラで撮影された写真閲覧に役立つだろう。
そのほかにランチャーに登録されたタッチ対応ソフトは、マイクロソフトのSurface Globe、Surface Collage、コーレルの画像編集ソフト「Paint It! touch」などがある。同じくコーレルの画像・動画編集ソフト「Digital Studio」もプリインストールされているのだが、標準設定ではランチャーには登録されていない。
シンプルだからこそ際立つタッチ機能
F/E70Tのタッチ機能や対応ソフト/ランチャーは、前述の2機種に比べると非常にシンプルだ。多機能でもなく、多数のソフトがあるわけでもない。しかしシンプルゆえに、誰でも取っつきやすいタッチ操作だと言える。特にIE8をタッチ操作する機能は、キーボードやマウスでの操作に不慣れなユーザーにとって、そのハードルを大幅に下げることができるはずだ。
多機能なタッチ機能を期待しているユーザーには向かないかもしれないが、パソコンの日常的な利用をサポートする意味でのタッチ機能としてとらえれば、シンプルながら十分な機能であると言えるだろう。
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