指紋認証でセキュリティーもばっちり
筆者の場合、業務で使用しているPCに対して、データを暗号化するのはもちろん、ログオンパスワードを長い文字列にしたり、スクリーンセーバーの解除にすらパスワードを掛けることが会社から義務づけられていた。多くの企業でそうした対策を取っているところも多いだろう。
ここで面倒なのがパスワードの入力だ。長い文字列でも何度も入力していれば忘れることはないのだが、急いでいるときに長い文字列を入力するのはもどかしい。中にはパスワードを簡単な短い文字列にしてしまうユーザーもいるだろう。それではすぐにパスワードが解析されてしまい、紛失したときに中のデータが悪用される危険性がある。
そんなときに便利なのが、指紋センサーによるログオンだ。自分の指紋を登録しておけば、指紋をスッと通すだけでWindowsのログオンがされるため、面倒な入力が必要なく便利だ。ログオンパスワードを長い文字列にしていても、普段は指紋でログオンすればいいので、安全性と利便性が両立できるのだ。顧客データを扱うビジネスマンにはぜひ活用してほしい機能だ。
豊富なインターフェースも魅力
ほかにも「FMV-BIBLO R/E70N」には、HDMI出力端子や、ExpressCard/34と/54の両方に対応したExpressCardスロットが装備されている。特にExpressCardスロットはKDDIやイー・モバイルなど、通信カードのラインナップが多い。UQ WiMAXが使えない地域では、これらを使えば通信できる。カードユニットが一部出っ張るものの、USBタイプよりは邪魔にならないのもポイントだ。
キーボードのショートカットには「Dictonary」というボタンがあり、「広辞苑第六版」ほか、英和や和英、国語、漢字辞典など18種類もの辞典から用語を検索できるソフトがワンボタンで起動する。英文を読むときや文章を書いていて語句の用法が正しいかなど、意外にビジネスで辞書が欲しいときが多いため、標準で辞書ソフトがインストールされているのは嬉しいところだ。
以上のように個人的ではあるが、ビジネスに必要な要件を本製品が満たしているか検証してきたが、ほぼその要件を満たしていると言ってよい。本製品のように、駆動時間が長く、パフォーマンスもある程度出せるバランスのとれたノートこそが真にビジネスで役立つノートPCと言えるのではないだろうか。