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SUPER GTに痛車が参戦! 初音ミクZ4密着レポート 第36回

ミクZ4、SUPER GT最終戦はまさかのリタイア!

2009年11月11日 19時15分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部 写真●加藤智充、水野智子、編集部

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ファンの声援をバックに
走り出したミクZ4! しかし……

 応援シートも約100人近いファンが集まり、スタート進行中のミクZ4を見守る。国歌斉唱、開会宣言が終わるといよいよローリングスタートだ。なぜか中盤グループ以下は車間が大きく空いていたのが気になったが、とにもかくにも2009年最後の戦いが幕を開けた。

 ひときわ特徴的なエキゾーストを響かせてストレートを駆け抜けて行くミクZ4。ストレートを走るたびに応援シートでは応援旗を振って声援を送る。そのおかげもあって、1ラップごとに1台づつオーバーテイクしていった。この調子ならファイナルラップまでにシングル順位も可能!? と誰もが期待した矢先、3周目にしてミクZ4がかなりのスロースピードでピットインしてしまったのである。

 ミクZ4をドライブしていた田ヶ原選手によると「ダウンヒルストレートから90度コーナーに進入して、さあ立ち上がりってところで急にタイヤにトラクションがかからなくなって……。そのまま惰性でピットまでなんとか戻ってきました」とのこと。ピット内での作業により、クラッチハブの破損というかなり珍しいトラブルが発生したことがわかった。普通ならここでリタイアを決めてもおかしくなかったが、今のチームがリタイアを選択するワケがない。直るのに時間はかかるが、走れる可能性が少しでもあるならそれに賭けようと、ミクZ4をジャッキアップしクラッチの修理にとりかかる。

 途中、GT300クラスのマシンがエンジンブローしてオイルを撒いたために、赤旗中断となり、グリッドからのリスタートとなったが、セーフティーカーが入っている間はピット作業もできないため、応援シートからピットを見つめる応援団もやきもきさせられた。

 そしてついに、ジャッキが降ろされてミクZ4がピットアウトしようとした瞬間、無情にもチェッカーフラッグが振られてしまったのだった……。番場選手は決勝を1度も走れないままレースが終わってしまったことになる。今回は250kmという短距離スプリントレースだったのだが、ミクZ4にとっては裏目に出てしまったようだ。あと50km、いや、あと10km長かったなら、結果はともかくファンの前でラストランを披露できたかもしれなかったのに……。しかも、ピット作業中にエンジンをかけてしまったため、ドライビングスルーペナルティを課せられたが、レースに復帰できなかったため未消化になったのだった。

(次ページへ続く)

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