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Macでデータ復旧の定番「Data Rescue 3」が発売

2009年11月06日 18時30分更新

文● 広田稔/ASCII.jp編集部

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 アイギークは5日、米プロソフトが開発するMac OS X向けデータ復旧ソフト「Data Rescue 3」のダウンロード販売を開始した。パッケージ版も13日に発売する。価格はダウンロード版が9975円、パッケージ版が1万5750円。

Data Rescue 3

Data Rescue 3。旧バージョンのユーザーを対象にしたアップグレード版も用意する。価格はダウンロードが7350円、メディア付きが9450円

 うっかり削除したデータや、誤って初期化してしまったディスクをスキャンして、ファイルを復旧するためのソフト。ディスクから異音がするなど、ハードウェア的に壊れた場合はリカバリーできないが、ソフトウェア的に消えてしまっただけなら、このソフトでなくしたファイルを復旧できる可能性がある。

 データの復旧は、専門サービスに依頼すれば高い技術力でリカバリーを試みてくれるが、費用が高額になってしまう。また、クライアントとの守秘義務があって、データを見せられないためリカバリーに出せないケースもある。そうした際、本ソフトが役立つわけだ。

 アイギークによれば、米国においてData Rescueシリーズはアップルがサイトライセンス契約しているほか、FBI、CIA、NASAなどの政府機関なども採用しているとのこと。


より使いやすく、復旧できるファイルも多くなった

 バージョン3では、ユーザーインターフェースを変更した。画面のウィザードに従い、ドライブを選んで、スキャンを開始して、復旧するという3ステップを進めていけば復旧作業を実行できるという。

Data Rescue 3

メイン画面

Data Rescue 3

スキャン結果


スキャン中の動画



 また、スキャンエンジンも強化している。Data Rescueは、従来より「カタログスキャン」と「コンテンツスキャン」という2種類のスキャン方法をサポートしているのが特徴だ。カタログスキャンでは、ディスクのカタログ情報(実ファイルの保存場所などをまとめて管理している領域)を参照して、ファイル名やフォルダー階層まで復帰してくれる。

 カタログ領域が読み取れない場合は、ファイルに便宜的な名前を当てはめて復旧するコンテンツスキャンを使う。Data Rescueが持っているファイル形式の情報に照らし合わせて、リカバリーするという仕組みだ。バージョン3では、このファイル形式の情報が100種類増えて、300種類のファイルタイプから判別して復元できるようになっている。

 Data Rescueが標準でサポートしていないファイルタイプは、サンプルファイルを使って学習できる新機能の「ファイルIQ」を使えばいい。

Data Rescue 3

ファイルIQ機能

 また、バージョン3では、スキャン結果を自動保存する仕様となった。今までは手動での保存に対応していたが、バージョン3からは誤ってソフトを終了させてしまってもスキャン結果が残っている。

 スキャン元のディスクが物理的に不安定で、作業中に故障する可能性がある場合、クローン機能を使って別のディスクにイメージファイルとして内容をコピーすることもできる。バージョン3では、不良セクターをスキップするようになったため、コピー作業の速度がアップした。


クローン機能



 このほか、画像や動画を含めて、見つかったファイルのプレビューにも対応している。アイギークのサイトでは、復旧できるファイルが1つに限られた体験版も配布しているため、例えば、トラブルに直面した場合、体験版を入手して自分の目当てのファイルが復旧できるかどうかをプレビューで確かめてから購入することが可能だ。

 なお、アイギークは、データを紛失したらすぐにMacの操作をやめて、別のHDDやData Rescue 3のDVDから起動してスキャンする方法を勧めている。

 対応機種は、Intel製CPUかPowerPC G4/G5を備えており、2006年以降に製造されたMac。対応OSは、Mac OS X 10.4.9以上。利用時には、復旧データを保存するための別のHDDなどが必要になる。


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