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目指せ快適! MacBook Pro長期レビュー 第2回

MacBook Proで「デュアルモニター」環境を構築!

2009年11月03日 12時00分更新

文● 海上忍

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アップル純正のDVIコネクタと比較する

 REX-USBDVI2を使用した印象だが、システム環境設定の「ディスプレイ」ペインで表示モードを切り替えるなど、使い方はMini DisplayPortを経由する場合とほぼ同じ。信号はデジタル(DVI)で出力されるため、画質の差もない。違いは付属ユーティリティーの有無と、描画速度だ。

Multi Display Utility

Multi Display Utilityを利用すると、ショートカットキーでディスプレー間のウインドウ移動が可能になる

 付属の「Multi Display Utility」は、ディスプレー間でウインドウを移動するショートカットキーの設定や、ディスプレーの識別(モニタに番号を表示)、デスクトップピクチャやスクリーンセーバの指定などを処理できる。画面を縦方向に回転できるなど機能豊富なWindows版に比べると、いくぶん質素には感じられるが、ショートカットキーの設定は可能なほうがありがたい。

 描画速度は、Mini DisplayPort経由での出力と大きく異なる。定番ベンチマークソフト「Xbench 1.3」に含まれる描画関連テスト(Quartz Graphics Test、OpenGL Graphics Test、User Interface Test)を、モニタをミラーリングした状態で実行したところ、下表のように両者には明らかな差が確認できた。表計算やワープロ文書を表示しておくにはいいが、ゲームのような描画速度が重要なソフトは厳しいかもしれない。


Xbenchによるテスト

テスト名 REX-USBDVI2 Mini DisplayPort
Quartz Graphics Test 総合 55.89 200.04
Line 45.45 151.74
Rectangle 42.41 198.84
Circle 41.33 172.4
Bezier 99.76 178.45
Text 103.45 507.39
OpenGL Graphics Test 32.57 75.89
User Interface Test 35.61 244.39

 肝心な「どっちがいいのよ」という話だが、MacBook Pro限定でいえば、やはりApple Mini DisplayPort-DVIアダプタに軍配が上がる。USB 2.0端子を消費せず描画は高速、しかも安価(Apple Storeでは3400円)といいことずくめだ。

 とはいえ、USB 2.0端子さえあればよく、WindowsとMacのどちらもOK、ノート/デスクトップの別を問わず使えるなど「潰しが効く」うえ、台数分を用意すれば最大で4台のモニタを接続できるというREX-USBDVI2の特性も捨てがたい。Mini DisplayPort非装備のマシンでもデュアルディスプレーを使う可能性がある場合には、いい選択肢になるのではないだろうか。

Apple Mini DisplayPort-DVIアダプタ。MacBook Proだけならコレがベストか?

REX-USBDVI2はUSB端子経由でディスプレーに出力する(写真撮影用に短いUSBケーブルを使用しています)

ちなみにiMacもMini DisplayPortを搭載しており、最新の27インチモデルではビデオ入力が可能。別売の「Mini DisplayPort to Mini DisplayPort 1.5M Cable」(2980円)を使うことによりMacBook Proの画面を出力できる

※次回は11月10日(火)掲載予定です


筆者紹介──海上忍


ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。



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